ネット回線・通信

同じ回線でPCだけ有線LANが遅延するときの切り分け手順|選ばない機器と対策機器3選

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同じ回線につないだスマホやゲーム機、別のPCは普通に使えているのに、このPCだけ有線LANでpingが高い・速度が出ない。この記事はその状況だけを扱います。

条件がそろっているなら、疑う場所はPCのポート/そのPCまでのケーブル/そのPCの設定の3か所に絞れます。ルーターや回線の乗り換えは、この状況では最初の一手にしません。買う物を決める前に、買わない物を決めます。

つながらない・接続できない状態、全端末が同時に遅い場合は扱いません。

【図解1】この記事に当てはまるかを分ける切り分けフロー

  • 同じ回線の他の端末(スマホ・ゲーム機・別のPC)は普通に使えている?
  • └ いいえ → 共有部分(回線・ルーター)側の話。この記事の切り分けは当てはまらない
  • └ はい → 次へ
  • そのPCは有線でつながってはいる?(速度の話であって、認識しない話ではない)
  • └ いいえ(挿しても認識しない・ネットワークが見つからない)→ 原因の系統が違うため扱わない
  • └ はい → 疑う場所は3か所。①PCの差し込み口(LANポート)/②そのPCまでのケーブル/③そのPCの設定
  • 進める順番 → まず数値を3つ測る → 選ばない機器を決める → PC側の3か所を確認する → 経路を差し替えて確かめる

📖 目次(タップで開閉)

まず測る3つの数値|リンク速度・ケーブルのカテゴリ表記・他の端末とのping差

PC LAN 遅延のイメージ写真(まず測る3つの数値)

感覚で「遅い」と決める前に、数値を3つ押さえます。PCのリンク速度、ケーブルのカテゴリ表記、他の端末とのping差です。次の表はメーカー公式の公表値だけで組みました。

確認する数値 数値の目安 確認する場所 出典
PCのリンク速度 1000Mbps=1000BASE-T(最大1Gbps=1000Mbps・理論値)/100Mbps=100BASE-TX(最大100Mbps)/10Mbps=10BASE-T(最大10Mbps) Windowsのイーサネットの状態(ネットワーク接続のプロパティ/タスクマネージャーのイーサネット) バッファロー公式「LAN端子」
1Gbpsで使うために必要なケーブル カテゴリー5e以上 ケーブルの外皮の印字・商品ページ バッファロー公式「LAN端子」
ケーブルのカテゴリと最大通信速度/伝送帯域 Cat5=100Mbps/100MHz、Cat5e=1Gbps/100MHz、Cat6=1Gbps/250MHz、Cat6A=10Gbps/500MHz、Cat7=10Gbps/600MHz、Cat7A=10Gbps/1000MHz、Cat8=40Gbps/2000MHz ケーブルの外皮の印字・商品ページ サンワサプライ公式「LANケーブルのカテゴリ見分け方」
配線の長さ メタルケーブル(CAT5e・CAT6)の配線は理論値で100m(95m)が上限です。高温時の導通抵抗の増大を考えると、80mまでが安全な範囲です 実際の配線 サンワサプライ公式「LANプロ」
他の端末とのping差 同じ回線・同じ時間帯に測って差を見る(合格ラインは環境で変わるため数値では決めません) 速度計測サイト/コマンドのping ―

3つ目のping差だけは、絶対値ではなく差で見ます。同じ回線のスマホとこのPCを同じ時間帯に測り、どれだけ離れているかを控えます。

リンク速度が100Mbpsで止まっているときに疑う場所

Windowsのイーサネットの状態に1000Mbpsと表示されない時点で、経路の上限が100Mbps側に落ちています。1000BASE-Tは最大1Gbps、100BASE-TXは最大100Mbpsです(出典:バッファロー公式「LAN端子」)。

ここで効くのは、100Mbpsという表示が「ケーブル・差し込み口・アダプターのどれか1つ」を指す手がかりになる点です。どれかは、この時点では決まりません。1か所ずつ入れ替えて、表示が1000Mbpsに変わるかを見ます。

カテゴリの数字を上げても、ポートが1Gbpsなら上限は変わらない

上の表のとおり、Cat5eは1Gbps、Cat6Aは10Gbps、Cat8は40Gbpsまで対応します(出典:サンワサプライ公式「LANケーブルのカテゴリ見分け方」)。ただしこれはケーブル側の上限です。

PC側の差し込み口が1000BASE-Tなら、そこにつなぐ限り経路の上限は1Gbpsのままです。40Gbpsをうたうケーブルに替えても、その数字が上限を押し上げることはありません。この一段落が、次の除外条件3の土台になります。

この状況で「選ばない機器」の3条件【除外リスト】

この状況で「選ばない機器」の3条件【除外リスト】(図解)

先に外すものを決めると、試す順番が決まります。この状況で候補にしない機器を3つ挙げます。外す順番にも意味があります。状況の条件から外れるものを先に落とすと、手元に残るのは「このPCの経路だけを入れ替えられるもの」だけになります。

除外1|ルーター・回線側の機器は最初の一手にしない

同じ回線につないだスマホやゲーム機が普通に使えている。この事実は、回線からルーターまでの共有部分を通る経路が成立していることを示します。共有部分が成立しているのに、そこを入れ替えるところから始めると、確かめたい場所と動かす場所がずれます。

そこでこの記事では、Wi-Fiルーターや回線側の機器を候補に入れません。ルーターが原因になり得ないという意味ではなく、試す順番の話です。他の端末が正常な間は順番として後になります。他の端末も同時に遅くなったなら前提が変わるので、そのときは共有部分から見ます。

除外2|無線化する機器(Wi-Fi子機など)は目的が違う

有線でつないだPCの遅延を切り分けるのが、この記事の目的です。Wi-Fi子機のように通信を無線へ移す機器は、切り分けたい経路そのものを別の経路に置き換えます。結果が良くても悪くても、有線側の原因は分からないまま残ります。

製品として劣るという意味ではありません。有線の遅延を切り分けるという今回の目的に合わない、というだけです。無線へ移すかどうかは、有線側の原因が分かってから選ぶ話になります。原因の場所が決まらないまま経路を増やすと、次に何を試せばよいかがかえって見えなくなります。

除外3|規格の数字だけが大きい短いケーブルを「遅延対策」として選ばない

ここまでで見たとおり、1000BASE-Tの差し込み口につなぐ限り経路の上限は1Gbpsです。カテゴリの数字を上げても、この上限は動きません。数字の大小を遅延対策の理由にしないのが除外3です。高いカテゴリの製品が劣るという意味ではありません。

もう1つ、長さの問題があります。PCとルーターが離れている状況では、1mや2mのケーブルでは差し替えの検証すらできません。今と同じ経路を通せて初めて、ケーブルを疑ったことになります。そこでこの記事では、ケーブルに3m以上という条件を付けました。

候補13件から3点に絞るまで

PC LAN 遅延のイメージ写真(候補13件から3点に絞るま)

有線LAN関連の候補を13件そろえ、5段階で3点まで絞りました。数え方は、商品ページ単位で1件ずつ数えました。同じシリーズの長さ違い・色違いは、別々に1件として数えました。

段階 条件 残った数
0 候補(LANケーブル8件/有線LANアダプター4件/Wi-Fiルーター1件) 13件
1 ルーター・回線側の機器を外す(除外1) 12件
2 アダプターは商品ページにWindowsでの対応が書かれていること 11件
3 アダプターは商品ページにUSB側の規格が書かれていること 9件
4 ケーブルは商品ページに3m以上の長さが書かれていること 5件
5 採用する2本のケーブルは長さが重ならないこと 3件

段階の順番にも意味があります。除外1を先に置くと、状況の条件だけで1件が落ちます。次に買う前に商品ページで確かめられるかどうかを見て、最後に配線の長さで並べ替えました。

落ちた側の内訳です。段階2では、Windowsでの対応が書かれていないアダプターが1件外れました。段階3では、USB側の規格が書かれていないアダプターが2件外れました(TP-Link UE306、エレコム EDC-GUA3V3E-B)。USB側の規格を書いていたのは、アダプター4件のうち2件です。

段階4では、1m・2m・長さの表記がないケーブルが4件外れました(UGREEN CAT8 1m、エレコム CAT8 2m、エレコム CAT6A 1m、バッファロー Cat6a フラット)。段階5では3mが重なった2件(バッファロー BSLS6ANU30WH、エレコム GM-LDGPAT/BK30)を外し、取り回しの表記があるほうを残しました。

ここで外れた製品について、書かれていない=その機能がない・使えない、ではありません。買う前に確かめられるかどうかを条件にした結果です。

PCだけ遅いときに差し替えて確かめる3点

順位は切り分けの手数の少なさで決めました。経路をまるごと置き換えられるものを先に、配線だけを替えるものを後にしています。速さの優劣で並べたものではありません。

第1位:バッファロー 有線LANアダプター LUA6-U3-AGTE-NBK(バッファロー)

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バッファロー 有線LANアダプター LUA6-U3-AGTE-NBKの基本情報

PCの差し込み口やドライバーを疑ったときに、経路ごとUSB側へ移して確かめられるアダプターです。今の口を使ったまま設定をいじるのではなく、別の口に付け替えて数値が変わるかを見ます。手数が少ないのはこの点です。

USB側はType-Aで、USB3.2(Gen1)に対応します。Windows・macOS・Nintendo Switchで動作確認済みです。速度の表記はGigaで、カラーはブラックです。

この状況で効くところ
・PCのLANポートを経由せず、USB側に経路を移して切り分けられる
・USB側の規格(USB3.2(Gen1))が商品ページで確かめられる
・Windowsでの動作確認済みで、手元のPCが対象に入るかを買う前に判断できる
注意点・向かない人
・空いているUSBポートがType-Cだけなら、Type-A前提のこの製品は条件から外れます
・挿す側のUSBポートの規格も併せて確認します。USB 2.0の口に挿すと前提が変わります
・商品ページに書かれていない項目:内部のチップ/保証年数/本体の寸法
・配線の長さという軸は、この製品には当てはまりません(ケーブルではないため)

バッファロー 有線LANアダプター LUA6-U3-AGTE-NBKの主要スペック

種類 有線LANアダプター
速度の表記 Giga
USB側 Type-A・USB3.2(Gen1)対応
動作確認 Windows・macOS・Nintendo Switch
カラー ブラック

第2位:エレコム LANケーブル CAT6A 3m ECLD-GPAYTBK30(エレコム)

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エレコム LANケーブル CAT6A 3m ECLD-GPAYTBK30の基本情報

配線だけを替えて確かめるときの1本です。CAT6Aで長さは3m、爪折れ防止コネクタとやわらかい被覆を備えます。今の配線を外して差し替え、リンク速度とping差が変わるかを見る使い方に向きます。

抜き差しを繰り返す検証では、コネクタのツメが折れた時点で検証そのものが止まります。ツメが折れない構造を商品ページで確かめられる点が、この用途で効きます。

この状況で効くところ
・3mあるので、PCとルーターが離れていても今と同じ経路に通して差し替えられる
・爪折れ防止コネクタで、抜き差しを繰り返す切り分けに向く
注意点・向かない人
・配線距離が3mを超えるなら届きません。今の配線をメジャーで測ってから選びます
・商品ページに書かれていない項目:伝送帯域の数値/シールド構造/ケーブルの太さ
・カテゴリの数字を上げること自体を目的にするなら、この記事の選び方には合いません

エレコム LANケーブル CAT6A 3m ECLD-GPAYTBK30の主要スペック

種類 LANケーブル
カテゴリ CAT6A
長さ 3m
コネクタ 爪折れ防止(ツメが折れない)
被覆 やわらか
カラー ブラック

第3位:サンワサプライ LANケーブル CAT7 ウルトラフラット 5m KB-FLU7-05W(サンワサプライ)

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サンワサプライ LANケーブル CAT7 ウルトラフラット 5m KB-FLU7-05Wの基本情報

PCとルーターが部屋をまたぐ距離にあるときの1本です。長さは5mで、ウルトラフラット形状のため、カーペットの下や扉のすき間を通す配線に向きます。ツメ折れ防止のRJ45コネクタを備え、カラーはホワイトです。

先に矛盾しそうな点を書きます。この製品は10Gbps/600MHzに対応しますが、1000BASE-Tの差し込み口につなぐ限り、この数字が上限を押し上げることはありません。第3位に置いた理由は長さと形状であって、数字ではありません。

この状況で効くところ
・5mあるので、隣の部屋のルーターまで届かせて経路ごと差し替えられる
・ウルトラフラットで、カーペットの下や扉の下を通す配線に回せる
注意点・向かない人
・配線距離が短い場所では5mが余ります。余った分をきつく巻かずに逃がせるかを先に確認します
・商品ページに書かれていない項目:シールド構造の詳細/曲げ半径
・カテゴリの数字を根拠に速くなることを期待する用途には向きません

サンワサプライ LANケーブル CAT7 ウルトラフラット 5m KB-FLU7-05Wの主要スペック

種類 LANケーブル
カテゴリ CAT7
長さ 5m
速度・伝送帯域の表記 10Gbps・600MHz
コネクタ RJ45・ツメ折れ防止
形状 ウルトラフラット
カラー ホワイト

3点の違いが出るところだけ並べた表

PC LAN 遅延のイメージ写真(3点の違いが出るところだけ並べた表)

列は1つの基準で選びました。この状況の判断に効き、かつ3点で値が割れる軸かどうかです。有線であること、ツメ折れ防止の有無は3点とも共通なので、列にせず条件の説明で済ませています。

製品名 種類 長さ 商品ページの速度・規格の表記 形状・コネクタの表記
バッファロー LUA6-U3-AGTE-NBK 有線LANアダプター ―(ケーブルではないため対象外) Giga/USB3.2(Gen1)対応 USB Type-A
エレコム ECLD-GPAYTBK30 LANケーブル 3m CAT6A やわらか/爪折れ防止コネクタ
サンワサプライ KB-FLU7-05W LANケーブル 5m CAT7/10Gbps・600MHz ウルトラフラット/ツメ折れ防止/RJ45

読み方を4点補います。1つ目、この表の「―(対象外)」は、その軸がこの製品に当てはまらないという意味です。アダプターに配線の長さという軸そのものがありません。

2つ目、記事の別の場所で使う「書かれていない項目」は、商品ページにその項目が出てこないという意味で、機能がないという意味ではありません。この2つは意味が違うので混ぜて読まないでください。この表に「書かれていない」のセルはありません。

3つ目、カテゴリの数字は順位の理由ではありません。1000BASE-Tの差し込み口につなぐ限り、上限が変わらないためです。

4つ目、読み分けです。PCのポートやドライバーを疑うなら第1位、配線だけを替えて確かめるなら第2位、距離が要るなら第3位になります。

機器を替える前に確認するPC側の3か所

機器を替える前に確認するPC側の3か所の3つのチェックポイント(図解)

買う前に確認できる場所を3か所に絞ります。どれも「1か所ずつ変えて計測し、変わらなければ戻す」を前提にします。設定変更で遅延が必ず改善するとは限らないため、変えたら必ず数値を測って判断します。

リンク速度と伝送モード(速度とデュプレックス)を確認する

デバイスマネージャーからネットワークアダプターを開き、プロパティの詳細設定タブに進むと「速度とデュプレックス(Speed & Duplex)」の項目があります(出典:バッファロー公式サポート「伝送モードの変更方法(LANアダプター)(Windows)」)。

ここで大事なのは、どの値が正解かは接続先の機器によって変わる点です。この記事では推奨値を示しません。今どの値になっているかを控え、変えるなら1項目ずつ変えて計測します。

あわせて、Windowsのイーサネットの状態でリンク速度を見ます。1000Mbpsか、100Mbpsで止まっているか。この記事の最初に置いた表の数値と突き合わせると、経路の上限がどこで決まっているかの見当が付きます。

省電力の設定とドライバーの更新を1項目ずつ試す

同じ詳細設定タブには、省電力系の項目も並びます。通信が少ないときに消費電力を抑える仕組みで、低遅延を求める用途では引っかかりの原因になり得る要素です。ここも推奨値を決め打ちせず、変更前の値を控えてから1項目ずつ試します。

ドライバーの更新も同じ扱いです。更新して数値が変わることもあれば、変わらないこともあります。複数の項目を同時に変えると、どれが効いたのかが分からなくなります。1項目変えたら計測し、変わらなければ元の値へ戻してから次に進みます。

この手順を踏むと、PC側の設定が関係しているかどうかを、機器を買わずに切り分けられます。買うかどうかの判断は、そのあとで構いません。

差し込み口(LANポート・LAN端子)のランプを見て、PC側とルーター側でポートを入れ替える

差し込み口(LANポート・LAN端子)にはランプが付いています。緑の点滅、オレンジの点滅、赤ランプ。色や点滅が何を示すかは機器ごとに違うため、意味は断定できません。手元の機器の取扱説明書で確認してください。

先に済ませておくのは挿し直しです。カチッと止まるまで入っていない状態でも、同じ症状が出ることがあります。ケーブルの両端を一度抜き、奥まで挿し直してから測り直します。

そのうえで、差し込み口が壊れているかどうかは、見た目では決められません。壊れていると決めつけず、2手で寄せます。1手目は、同じケーブルを別の差し込み口に挿すこと。2手目は、別のケーブルで同じ差し込み口に挿すこと。1手目で変わればその口、2手目で変わればケーブル、どちらでも変わらなければ残りの1か所へ、と絞れます。

PC側とルーター側の両方でポートを入れ替えると、どちら側に寄っているかまで分かれます。ここまで来て口を疑う段階になったら、経路ごとUSB側へ移して確かめる選択肢が残っています。

この記事が当てはまらない場合

PC LAN 遅延のイメージ写真(この記事が当てはまらない場合)

この記事の切り分けは、状況の条件がそろっていることが前提です。次の3つに当てはまるなら、前提が変わります。

スマホや別の端末も同時に遅い場合

他の端末も同時に遅いなら、共有部分(回線・ルーター)側の話になります。この記事の切り分けは当てはまりません。夜間など利用が集中する時間帯だけ遅い場合や、契約している回線の方式(IPv6(IPoE)など)が関わる場合もこちら側です。本記事では深入りしません。

そもそも接続できない・認識しない場合

「遅い」と「つながらない」は原因の系統が違います。ケーブルを挿しても認識しない、ネットワークが見つからない、といった状態はこの記事の対象外です。この記事は、つながってはいるがこのPCだけ遅い、という状況に限って書いています。

ノートPCにLANポートがない場合の考え方

差し込み口が付いていないノートPCでは、有線化の入口はUSB接続の有線LANアダプターになります。この場合は遅延の切り分けではなく、有線でつなぐ手段を用意する話です。先に確認するのは、本体側の空きUSBポートの端子形状(Type-AかType-Cか)と、USB側の規格です。

この状況で残りやすい4つの疑問

PC LAN 遅延のイメージ写真(この状況で残りやすい4つの疑問)

ここまでの切り分けをしても残りやすい疑問を4つに絞って答えます。いずれも、他の端末は正常でこのPCだけ遅い、という前提での回答です。

有線LANなのにWi-Fiより遅いのはなぜ?

先に疑うのはリンク速度です。100BASE-TXでつながっていれば上限は100Mbpsで、1000BASE-Tの1Gbpsには届きません(出典:バッファロー公式「LAN端子」)。無線側が十分な速度で動いていれば、有線のほうが数値で下回ることは起こり得ます。

もう1つ、有線と無線ではPCから出ていく経路が違います。同じ回線でも通る道が別なので、片方だけ数値が落ちることがあります。原因はここでは決まりません。この記事の最初に挙げた3つの数値を先に測ってください。

LANケーブルをCat6からCat8に替えるとpingは下がる?

ケーブル側の対応上限は上がります。Cat6は1Gbps/250MHz、Cat8は40Gbps/2000MHzに対応します(出典:サンワサプライ公式「LANケーブルのカテゴリ見分け方」)。ただし、つなぐ差し込み口が1000BASE-Tなら、経路の上限は1Gbpsのままです。

上限の話と、実際に出る数値の話は分けて考えます。今のケーブルが傷んでいるなら、交換して数値が動くこともあります。カテゴリの数字を上げたこと自体が理由になるわけではない、というのがこの回答です。

スイッチングハブを間に入れると遅延は増える?

1000BASE-Tのポートには100BASE-TXや10BASE-Tも接続でき、それぞれの速度で使えます(出典:バッファロー公式「LAN端子」)。経路の途中に100Mbps対応の機器が入ると、その区間の上限はそちらに合わさる構造です。

増える・増えないを数値で答えることは、この記事ではしません。確かめ方は単純で、ハブを外してPCとルーターを直接つなぎ、リンク速度と他の端末とのping差が変わるかを見ます。

PCだけ遅いとき、ルーターを買い替えれば直る?

直らないとは言い切れません。ただし順番としては後です。同じ回線の他の端末が普通に使えている間は、共有部分を通る経路は成立しています。除外1で書いたとおり、この状況ではルーターを最初の一手にしません。

先に確かめるのはPC側の3か所です。差し込み口、そのPCまでのケーブル、そのPCの設定。ここを一通り確かめても数値が動かなかったときに、共有部分を疑う順番が回ってきます。

まとめ|この状況ではPC側の3か所から順に試す

PC LAN 遅延のイメージ写真(まとめ)

同じ回線につないだスマホやゲーム機、別のPCは普通に使えているのに、このPCだけ有線LANでpingが高い・速度が出ない。この状況では、ルーター・回線側の機器、無線化する機器、数字だけが大きい短いケーブルの3つを先に外し、PCの差し込み口・ケーブル・設定の3か所を順に確かめます。

そのうえで、条件別に1つずつ挙げます。PCのポートやドライバーを疑うなら、経路ごと置き換えられるバッファロー LUA6-U3-AGTE-NBKです。USB3.2(Gen1)対応でWindowsでの動作確認済みなので、今の口を使わずに確かめられます。

配線だけを替えて確かめるなら、エレコム ECLD-GPAYTBK30です。3mで取り回しやすく、爪折れ防止コネクタなので抜き差しの検証に向きます。ルーターまで距離があるなら、サンワサプライ KB-FLU7-05Wです。5m・ウルトラフラットで、部屋をまたぐ配線にも通せます。

他の端末も同時に遅い、そもそもつながらない、ノートPCに差し込み口がない。このいずれかに当てはまるなら前提が変わります。「この記事が当てはまらない場合」に戻って確認してください。

この記事は、GGplay編集部がメーカー公式の公表値と各製品の商品ページ表記を突き合わせて構成しました。編集方針と運営者情報はGGplayについてをご覧ください。

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