照明・部屋・レイアウト

ゲーミング部屋の防音は何dBまで下げる?公表値49件を集計した目標ライン

※当サイトはアフィリエイトプログラムを利用しており、記事内に広告(PR)を含む場合があります。

ゲーミング部屋の防音対策って、結局どこまで静かにすれば正解なんですか?

目標ラインを先に数字で決めます。夜間45dB、部屋の中なら35〜45dB。いま出ている音との差を引き算すると、手をつける順番が自動的に決まりますよ。

ゲーミング部屋の防音で先に決めるのは、機材ではなく目標ラインです。住居の用に供される地域(A及びB地域)の環境基準は夜間で45dB以下。集合住宅の居室の室内騒音は、建物の適用等級で1級が35dB(A)、3級が45dB(A)です。この記事が置く線は夜間45dB、部屋の中なら35〜45dBになります。

いっぽう、公表されている音の大きさは桁が違います。日常の話し声で約50〜61dB、盛り上がったときの大声で約88〜99dB、スピーカーの目安になるステレオで約70〜86dB。ゲーミング部屋で出る音として該当する7項目を夜間45dBと引き算すると、差は13dBから54dBあります。

差が二桁ある以上、ヘッドホンを1つ用意して終わり、という話にはなりません。どの音から止めるかを順番に決めて積み上げます。

この記事は、環境省・日本建築学会・東京都が公表している3つの資料から、公表値49件を1件ずつ数えて組み立てました。集計日は2026年9月4日です。商品は取り上げません。数値と対策の順番だけを扱い、今夜どれから手をつけるかを決めるところまでを目指します。

📖 目次(タップで開閉)

ゲーミング部屋の防音はどこまで下げる?目標ラインは夜間45dB・部屋の中で35〜45dB

ゲーミング部屋の防音はどこまで下げる?目標ラインは夜間45dB・部屋の3つのポイント(図解)

防音の話は「効いた気がする」で終わりがちです。原因は、比べる相手が決まっていないことにあります。まず、公的に決まっている数値を2つ並べます。

1つは地域について定められた環境基準、もう1つは建物の性能として定められた室内騒音の適用等級です。この2つを突き合わせると、狙う帯が見えます。

目標ラインの根拠|地域の環境基準と、建物の室内騒音の適用等級を突き合わせた

下の表は、環境省の告示による環境基準と、日本建築学会が示す集合住宅の居室の室内騒音の適用等級を、同じ表に並べたものです。

何の基準か 区分 昼間 夜間
地域の環境基準(AA:特に静穏を要する地域) 屋外 50dB以下 40dB以下
地域の環境基準(A及びB:住居の用に供される地域) 屋外 55dB以下 45dB以下
地域の環境基準(C:住居と商業・工業等が併存する地域) 屋外 60dB以下 50dB以下
窓を主として閉めた生活と認められるときの屋内へ透過する騒音 屋内 45dB以下 40dB以下
建物の室内騒音の適用等級(集合住宅の居室・1級) 屋内 35dB(A) 35dB(A)
建物の室内騒音の適用等級(集合住宅の居室・2級) 屋内 40dB(A) 40dB(A)
建物の室内騒音の適用等級(集合住宅の居室・3級) 屋内 45dB(A) 45dB(A)

時間の区分も告示で決まっています。昼間は午前6時から午後10時まで、夜間は午後10時から翌日の午前6時までです(出典:環境省の告示)。深夜のボイスチャットは、この夜間の区分にまるごと入ります。

住宅地に住んでいる人が現実に意識する線は、屋外で夜間45dB以下です。部屋の中の目標は、集合住宅の居室の適用等級で35dB(A)から45dB(A)の帯に収まります。この記事では夜間45dBを主の目標ライン、部屋の中の35dBを厳しめの目標ラインとして、以降の差を計算します。

集計の範囲と数え方|公的な3つの出典から公表値49件を1件ずつ数えた(2026年9月4日)

数値の出どころを先に開示します。公的機関と学会が公表している数値を、1件ずつ数えました。1つの項目、1つの基準値、1つの等級値を、それぞれ1件として数えています。

集計の内訳(合計49件・2026年9月4日)
・東京都環境局が示す日常生活音のいろいろ=20項目
・環境省の告示による騒音に係る環境基準の基準値=14値
・日本建築学会が示す集合住宅の居室の適用等級=15値

編集部が加えた計算は、公表された上限値から目標ライン(45dBまたは35dB)を引く四則演算に限られます。それ以外の推計や換算はしていません。周波数ごとの補正や距離による減衰の試算も入れていません。

レビュー本文や口コミは、1件も集めていません。数え方の対象は公開された資料の表そのものです。この記事で数値を書ける範囲は、この49件と、参考として引用する環境省の集計に限られます。

この数字で言えること・言えないこと|環境基準は屋外の目標値で、隣の部屋の音量ではない

ここは誤解が起きやすいところなので、はっきり分けます。環境基準は、地域について維持されることが望ましい水準として告示で定められた行政上の目標値です。評価は住居等の建物の騒音の影響を受けやすい面、つまり屋外で行います。

したがって45dBという数字は、隣の部屋で測った音量の上限ではありません。「45dBを超えたから違法」という関係にもなりません。あくまで、自分の部屋から出す音の大きさを考えるときの物差しとして使います。

注意|この記事の数値の限界
・環境基準は屋外で評価する地域の目標値です。室内や隣戸の音量を直接定めた数値ではありません
・室内騒音の適用等級は、空調騒音のようなほぼ定常的な騒音に対して規定された値です
・遮音材・吸音材・防音カーテン・隙間テープが何dB下げるかは公表されていないため、この記事では書きません

ゲーミング部屋で出る音は何dB?公表値7項目と目標ラインとの差

ゲーミング部屋 防音のイメージ写真(ゲーミング部屋で出る音は何dB)

次に、いま出ている音の大きさを置きます。東京都環境局が示す日常生活音は20項目です。このうち、ゲーミング部屋で出る音として該当すると編集部が判定したのは7項目でした。

公表されている7項目|スピーカー・テレビ・話し声・足音・エアコン・換気扇

7項目それぞれについて、公表されている上限値から目標ラインを引きました。差の列は、公表されている上限値から45dBまたは35dBを引いた値です。

音 公表されている大きさ 夜間45dBとの差(上限値−45dB) 室内35dBとの差(上限値−35dB)
人の話し声(大声) 約88〜99dB 54dB 64dB
ステレオ 約70〜86dB 41dB 51dB
テレビ 約57〜72dB 27dB 37dB
子供のかけ足 約50〜66dB 21dB 31dB
人の話し声(日常) 約50〜61dB 16dB 26dB
エアコン 約41〜59dB 14dB 24dB
換気扇 約42〜58dB 13dB 23dB

該当7項目の上限値は、58dBから99dBの範囲に入ります。上限値が99dBなのは人の話し声(大声)、58dBなのは換気扇です。7項目の上限値の中央値は66dBでした。該当7項目のうち、下限値が41dBなのはエアコンです。

20項目の全体を見ると、上限値が45dBを超えるのは19項目です。上限値が45dB以下に収まるのは1項目(家庭用燃料電池コージェネレーションシステム)にとどまります。下限値が45dB以下なのは5項目で、いずれも家庭用設備の常時運転する機器でした。

差は13dBから54dB|1つの対策では届かないことが数字で分かる

差の列をもう一度見ます。夜間45dBを基準にすると、換気扇で13dB、エアコンで14dB、日常の話し声で16dB、足音の参考値である子供のかけ足で21dB、テレビで27dB、ステレオで41dB、大声で54dBです。

この幅は13dBから54dB。1つの対策で埋まる大きさではありません。だからこそ、順番を決めて積み上げます。

差の大きい音から手をつけるほど、同じ手間で減る量は大きくなります。ゲーミング部屋の場合、差が41dBのスピーカーと差が54dBの大声が上のほうに来ます。逆に、差が13dBの換気扇を先に止めても、上に乗っている音は残ったままです。

キーボードの打鍵音・マウスの音・椅子の音・ファンの音に公表値はない

ここは正直に開示します。日常生活音の20項目に、キーボードの打鍵音は含まれません。マウスのクリック音も、椅子のキャスターの音も、ゲーム機やPCの冷却ファンの音も、20項目に含まれません。つまり公表値なしです。

公表値がないことは、その音が静かであることを意味しません。効果がないという意味でもありません。単に、比較に使える公的な数値が存在しないということです。

ゲーミング部屋の防音を扱う記事で、打鍵音やファン音に具体的なdB値が書かれていることがあります。ただ、公的な出典にさかのぼれる値はここまで数えた範囲では見つかりませんでした。この記事では推定値を入れずに、公表値なしのまま行として残します。

苦情になっているのはどの音か|生活騒音1,308件の発生源内訳から優先順位を決める

苦情になっているのはどの音かの3つのチェックポイント(図解)

目標ラインと差が分かったら、次は「どの音が実際に問題になっているか」です。環境省が公表している生活騒音の集計を引用します。

人の声・足音・給排水音が13%、楽器・音響機器が9%|合わせて22%

平成28年度の生活騒音の発生源内訳(全国1,308件)は、電気機器23%、アイドリング・空ぶかし22%、その他22%、人の声・足音・給排水音13%、ペット11%、楽器・音響機器9%です(出典:環境省の生活騒音パンフレット)。

ゲーミング部屋が出す音は、このうち「人の声・足音・給排水音」と「楽器・音響機器」の系統に重なります。この2つを足すと22%。声とスピーカーの系統が、発生源としてこの割合で集計されています。

参考として、平成28年度の騒音の苦情件数は16,264件で、家庭生活はそのうち6.2%です。建設作業33.6%、工場・事業場28.0%と比べれば小さい割合ですが、当事者になれば割合の大小は関係ありません。

生活騒音に法律の規制はない|だから話し合いと配慮が前提になる

生活騒音には法律による規制がありません(出典:環境省の生活騒音パンフレット)。工場や建設作業のように、法律で数値の上限が決められている枠組みには入っていません。

市区町村によっては、条例で生活騒音への配慮を定めているところがあります。中身は自治体ごとに違うため、お住まいの市区町村の案内で確認してください。

規制がないということは、数値を守れば免責される仕組みもないということです。だから、目標ラインは「怒られない基準」ではなく「自分で決める到達点」として使います。

自分の部屋の音を測る|自治体が騒音計を貸し出している場合がある

地方自治体によっては騒音計の貸出を行っているところがあります(出典:環境省の生活騒音パンフレット)。貸出の有無、対象、手続きは自治体ごとに違うので、お住まいの窓口で確認してください。

公表値と比べるときは、測り方も揃える必要があります。環境基準の評価手法は等価騒音レベルで、周波数補正回路はA特性を用います(出典:環境省の告示)。同じ条件でない数値どうしを並べても、差の計算は成り立ちません。

測る目的は、点数を出すことではありません。スピーカーを切ったとき、床にマットを敷いたときで数値がどう動くかを見て、次の一手を選ぶために使います。

音の出口を先に決める|空気を伝わる音と、床や壁を伝わる音を分ける

ゲーミング部屋 防音のイメージ写真(音の出口を先に決める)

ゲーミング部屋の防音対策は、音の出方で2つに分かれます。空気を伝わって出ていく音(スピーカー・声・テレビ)と、床や壁や建具を伝わって出ていく音(足音・椅子・ドア)です。

この2つは、効く手段が違います。混ぜて考えるから「対策したのに変わらない」が起きます。まずは空気を伝わる音、つまり音の出口から決めます。

スピーカーをやめてヘッドホン・イヤホンにする|夜間はこれが公的な案内でも先に来る

音響機器についての公的な案内は、適正な音量に設定する、周囲への影響に配慮して設置する、夜間はヘッドホン・イヤホンを使う、の3点です(出典:環境省の生活騒音パンフレット)。夜間の第一手はヘッドホンだ、という並びになっています。

数字の裏づけもあります。ステレオの上限値は86dBで、夜間45dBとの差は41dBです。音量つまみを少し下げる程度で埋まる差ではありません。音の出口そのものを部屋の外に出さない形に変えるほうが、話が早くなります。

向かない条件もはっきりしています。家族と同じ画面を見る人、長時間の装着が負担になりやすい人には向きません。さらに、ヘッドホンにしてもPCやゲーム機の冷却ファンの音、キーボードの打鍵音、椅子の音は減りません。音の出どころが違うためです。

ヘッドホンにしても残る音|ファン・打鍵音・椅子・ドア

ヘッドホンに替えると、部屋から出るスピーカーの音は止まります。残るのは、機器そのものが出す音と、体が動くことで出る音です。

冷却ファン、打鍵音、椅子のキャスター、ドアの開け閉め。ここまで見てきたとおり、この4つに公表値はありません。数値で差を計算できないので、優先順位は「苦情の系統に重なるか」で決めます。足音とドアの音は、発生源内訳で13%を占める「人の声・足音・給排水音」の系統に入ります。

ボイスチャットの声も残ります。日常の話し声の上限値は61dBで、夜間45dBとの差は16dB。盛り上がったときの大声は上限値99dBで、差は54dBです。ヘッドホンは、自分が出す声には効きません。

音量を適正に設定する・置き場所を変える

スピーカーを使い続ける昼間の時間帯なら、適正な音量に設定し、周囲への影響に配慮して設置する、という2つが公的な案内にあたります(出典:環境省の生活騒音パンフレット)。壁に密着させない、隣戸と接する壁を背にしない、といった置き場所の見直しがここに入ります。

この対策が向かないのは、問題が足音・椅子の音・ドアの音にある場合です。床や建具を伝わる音は、音量つまみでは下がりません。深夜の会話の声にも効きません。声の大きさは機器の設定と関係がないためです。

時間帯に配慮する|夜間は午後10時から翌午前6時

環境省は、生活騒音を減らすための気くばりを5つ挙げています(出典:環境省の生活騒音パンフレット)。

  1. 時間帯に配慮しましょう
  2. 音がもれない工夫をしましょう
  3. 音は小さくする工夫をしましょう
  4. 音の小さい機器を選びましょう
  5. ご近所とのおつきあいを大切にしましょう

並び順のとおり、先頭は時間帯です。告示の区分では、夜間は午後10時から翌日の午前6時まで。ランクマッチもボイスチャットも、この帯に入るかどうかで意味合いが変わります。

費用がかからず、賃貸でも今夜から実行できる対策はこれだけです。ただし、生活のリズムを変えられない人には向きません。夜勤明けや家族の在宅時間の都合で、その時間しかゲームができない場合もあります。その場合は、次のH2で扱う出口と床の対策を先に積むことになります。

床・ドア・窓のどこから手をつけるか|公的な案内にある方法だけを並べる

ゲーミング部屋 防音のイメージ写真(床・ドア・窓のどこから手をつけるか)

ここから先は、部屋の側の対策です。何dB下がるかを書いた資料は見つからなかったので、この節では低減量を書きません。公的な案内に載っている方法だけを、向かない条件とセットで並べます。

床|マットやカーペットを敷いて足音と家具を動かす音を小さくする

室内や階段の足音については、マットなどを敷いて音を小さくする、歩き方に注意する、という案内があります。家具移動音についても、床にマットなどを敷く、という案内です(出典:環境省の生活騒音パンフレット)。楽器類の項では、カーペットを敷くなど室内の吸音性能を高める方法も挙げられています。

ゲーミング部屋に置き換えると、対象は椅子のキャスターが動く音、立ち上がるときの足音、デスクをずらす音です。足音の参考値として、子供のかけ足は上限値66dBで夜間45dBとの差は21dB。床を伝わる音は音量では下がらないため、床側で受けるしかありません。

向かない条件は2つあります。空気を伝わる音、つまり声やスピーカーの音には効きません。また、原状回復の条件で敷き込みが制限される住まいには向きません。接着や固定を伴う敷き方をする前に、契約書の記載を確認してください。

ドア|乱暴に開け閉めしない・引きずらない・隙間テープなどの緩衝材をつける

ドアの開閉音については、乱暴に開け閉めしない、引きずらない、隙間テープなどの緩衝材をつける、という案内です(出典:環境省の生活騒音パンフレット)。ゲーミング部屋は出入りが多く、深夜の1回が響きます。

この対策が向かないのは、建具の形状で緩衝材を貼れない場合です。引き戸のレール部分や、枠に段差がないタイプでは貼り付け面が取れません。また、壁や床を伝わって出ていく音には効きません。ドアという1つの経路をふさぐ手段だからです。

どれだけ下がるかは書けません。隙間テープの遮音量は公表されていないためです。効果は「音を小さくする工夫」という公表どおりの位置づけにとどめます。

窓とカーテン|変わる音と、変わらない音

窓は、外の音が入ってくる経路であり、中の音が出ていく経路でもあります。カーテンを厚手のものに替える、丈を長くして隙間を減らす、といった手当ては、この経路に対して働きます。

ただし注意が必要です。防音カーテンと呼ばれる製品の遮音量に、公的な公表値はありません。この記事で数dBという値を書けないのはそのためです。

向かない条件は、音の主な出入り口が窓ではない場合です。隣戸と接する壁や床を経路にしている音、ドアの隙間から出ている音は、カーテンを替えても変化が分かりません。窓が外廊下や隣家に面していない部屋でも、体感の差は小さくなります。

吸音と遮音は別のこと|部屋の中の響きを抑えることと、外へ出る音を止めることは違う

用語の整理をしておきます。東京都環境局の案内では、対策として発生源を離れた場所へ移す(距離減衰)、音の経路をさえぎる(遮音)、吸音材を内面に貼る(吸音)、制振・防振、遮へいが挙げられています。

吸音は、部屋の中で反射する音を減らす働きです。壁に吸音材を貼ると、部屋の中の響きは変わります。ただ、壁そのものを音が透過して隣戸へ抜ける量を止める働きとは別物です。

外へ出る音を止める側は遮音で、これは壁や床の質量と構造で決まります。賃貸で壁の構造を変えられない以上、遮音の性能は建物側の話になります。ここが、次のH2で扱う線引きです。

賃貸・アパートでできる範囲と、建物側の性能で決まる範囲

ゲーミング部屋 防音のイメージ写真(賃貸・アパートでできる範囲と、建物側の性能で決まる範囲)

アパートやマンションでゲームをする人がまず知りたいのは「どこまでが自分の努力で、どこからが建物の性能か」という線引きです。建物側は等級で表されているので、その表を見ます。

建物の遮音は等級で表される|集合住宅の居室の適用等級

日本建築学会は、建物・室用途別の性能基準として適用等級を示しています。集合住宅の居室について、公表されている値を並べます。

部位・衝撃源 特級 1級 2級 3級
隣戸間の界壁・界床(室間平均音圧レベル差) D-55 D-50 D-45 D-40
隣戸間の界床(重量衝撃源) L-45 L-50 L-55 L-60(木造・軽量鉄骨造等はL-65)
隣戸間の界床(軽量衝撃源) L-40 L-45 L-55 L-60
室内騒音 — 35dB(A)/N-35 40dB(A)/N-40 45dB(A)/N-45

読み方の約束が1つあります。D値は数値が大きいほど、L値は数値が小さいほど性能が良い等級です。表の上2行と3行目で、良い方向が逆になります。

ここで注意したいのは、D値やL値を音の大きさから引き算しないことです。等級は周波数ごとの基準曲線で決まるため、86dBからD-50を引くといった単純な計算は成り立ちません。この記事で差の計算に使うのは、7項目の表に並べたdB値に限っています。

等級の読み方|1級は学会が推奨する好ましい性能水準、3級はやむを得ない場合に許容される性能水準

等級には、それぞれ意味づけがあります。特級は特別に高い性能が要求された場合の性能水準、1級は建築学会が推奨する好ましい性能水準、2級は一般的な性能水準、3級はやむを得ない場合に許容される性能水準です。

室内騒音でいえば、1級が35dB(A)、3級が45dB(A)。冒頭で置いた「部屋の中で35〜45dB」という帯は、この1級から3級の幅そのものです。いま住んでいる建物がどの等級かで、同じ努力をしても到達点は変わります。

なお、室内騒音の値は空調騒音のようなほぼ定常的な騒音に対して規定された値です。ゲームの効果音のように大小が激しく変わる音を、この等級だけで評価することはできません。

工事を伴う対策の前に確認すること|原状回復と管理規約

二重窓の設置、防音ドアへの交換、壁の増し打ちといった工事は、建物側の性能そのものを変える手段です。賃貸ではできるかどうかを自分で決められません。

実施の可否、原状回復の範囲、共用部の扱いは物件ごとに違います。着手の前に、管理会社またはオーナーに確認してください。分譲マンションであれば管理規約の記載もあわせて確認が必要です。

賃貸・アパートで今日からできる4つ


1. 音の出口を変える(スピーカーからヘッドホン・イヤホンへ)
2. 床に敷く(マットやカーペットで足音と家具を動かす音を小さくする)
3. 建具に緩衝材(ドアの隙間テープ・開け閉めの仕方)
4. 時間帯(夜間は午後10時から翌午前6時)

この4つは、工事を伴いません。ここまでやってなお苦情が続く場合は、建物側の等級で決まる範囲に入っている可能性があります。そのときは、対策を積むより先に管理会社へ相談する段階です。

出る音と住まいの条件で選び分ける早見表

ゲーミング部屋 防音のイメージ写真(出る音と住まいの条件で選び分ける早見表)

ここまでの数値と対策を1枚にまとめます。差の値は、先ほどの7項目の表と同じ計算(公表されている上限値から45dBを引いた値)です。

出ている音 目標ラインとの差 先にやること 向かない条件 建物側の話になる境目
スピーカーの音 ステレオ上限86dB/差41dB ヘッドホン・イヤホンに切り替える 家族と同じ画面を見る人・長時間の装着が負担になりやすい人 切り替えても壁越しに聞こえる場合
ボイスチャットの声 日常の話し声上限61dB/差16dB 時間帯を変える・声量を意識する ヘッドホンでは自分の声は減らない 壁の等級(D値)で決まる部分
盛り上がったときの声 大声上限99dB/差54dB 夜間(午後10時〜翌午前6時)は避ける 生活リズムを変えられない人 壁の等級(D値)で決まる部分
足音・椅子の音 子供のかけ足上限66dB/差21dB(椅子の音は公表値なし) 床にマットやカーペットを敷く 敷き込みが原状回復の条件で制限される住まい 床の等級(L値)で決まる部分
ドアの音 公表値なし 引きずらない・隙間テープなどの緩衝材 貼り付け面が取れない建具 建具そのものの交換が要る場合
エアコン・換気扇の音 エアコン上限59dB/差14dB、換気扇上限58dB/差13dB 差の大きい音を先に片づける 常時運転が必要な機器は止められない 設備の設置位置は建物側の条件

表の見方は単純です。差の大きい行から順に手をつけます。差が41dBのスピーカーを残したまま、差が13dBの換気扇を気にしても、全体の音は下がりません。

ゲーミング部屋の防音でよく聞かれる6つの疑問に数値で答える

ゲーミング部屋 防音のイメージ写真(ゲーミング部屋の防音でよく聞かれる6つの疑問に数値で答える)

ゲーミング部屋の音は何デシベルまで下げればいいですか?

屋外の目標は、住居の用に供される地域で夜間45dB以下です。部屋の中の目標は、集合住宅の居室の適用等級で35dB(A)から45dB(A)。厳しめに置くなら1級の35dB(A)、現実的な線として3級の45dB(A)を使います。

賃貸のアパートでも防音対策はできますか?

工事を伴わない範囲であればできます。音の出口を変える、床に敷く、建具に緩衝材をつける、時間帯を変える、の4つです。二重窓やドアの交換は建物側に手を入れるため、管理会社またはオーナーへの確認が必要です。

防音カーテンやカーペットだけで足りますか?

差の大きさを見ると、それだけで届く場面は限られます。ステレオの上限値と夜間45dBの差は41dB、大声との差は54dBです。カーテンやカーペットの遮音量に公的な公表値はないため、どこまで埋まるかを数値で示すこともできません。音の出口を変える対策と組み合わせて考えてください。

キーボードの打鍵音は何デシベルですか?

公表値はありません。東京都環境局が示す日常生活音の20項目に、キーボードの打鍵音は含まれていません。マウスのクリック音、椅子のキャスターの音、冷却ファンの音も同様です。数値がないことは、その音が小さいことを意味しません。

ゲーミング部屋は何畳あれば音が気になりませんか?

畳数で決まる公表値はありません。この記事で数えた49件のなかに、部屋の広さを条件にした基準値は含まれていません。先に見るのは、音の出口(スピーカーかヘッドホンか)、床、建具の3点です。そのうえで残る部分は、壁と床の等級で決まります。

自分の部屋の音の大きさを測る方法はありますか?

地方自治体によっては騒音計の貸出を行っているところがあります(出典:環境省の生活騒音パンフレット)。貸出の有無や手続きは自治体ごとに違うので、お住まいの窓口で確認してください。公表値と比べるときは、等価騒音レベル・A特性という評価の条件も揃えます。

まとめ|先に決めるのは音の出口、次が床、そのあとが建物側の話

ゲーミング部屋 防音のイメージ写真(まとめ)

目標ラインは、屋外で夜間45dB以下、部屋の中で35〜45dB。ゲーミング部屋で出る音として該当する7項目と45dBの差は、13dBから54dBでした。差の大きい音から順に片づけると、同じ手間で減る量が大きくなります。

スピーカーでゲーム音を出しているなら、まずヘッドホン・イヤホンに切り替えてください。ステレオの上限86dBと夜間45dBの差は41dBあり、音量を下げるだけでは届かないためです。

音の出口をすでにヘッドホンにしているのに苦情が出ているなら、次は床にマットやカーペットを敷いてください。足音の参考値である子供のかけ足は上限66dB、差は21dB。床を伝わる音は、音量では下がらないためです。

問題が声なら、時間帯を変えてください。日常の話し声は上限61dB、盛り上がったときの大声は上限99dB。夜間は午後10時から翌午前6時までです。この3つを順に積んでも苦情が残る場合は、壁と床の等級で決まる範囲に入ります。管理会社への相談に切り替えてください。

この記事はGGplay編集部が作成しました。2026年9月4日、環境省・日本建築学会・東京都環境局が公表している資料から、公表値49件を1件ずつ数え、上限値から目標ラインを引く計算だけを加えて表にしています。運営方針は https://ggplay.jp/about-ggplay/ をご覧ください。

関連記事


Ggplay
ゲーミング部屋向け家具人気おすすめ10選|デスク座椅子の選び方比較

ゲーミング部屋づくりに迷う方へ。土台になるデスク5製品・座椅子チェア5製品の計10選を、公開情報と口コミから「サイズ・機能・部屋になじむか・コスパ」で比較。ニトリとAmazonの使い分けやおしゃれなインテリアの選び方も解説します。

続きを見る


Ggplay
防音性能に優れたアケコンの人気おすすめ10選|静音ボタン・レバーレスで選ぶ

防音性能に優れたアケコンを探している方へ。アケコンの音が出る仕組みと静かに使うための選び方を解説し、静音ボタン搭載スティックとレバーレスタイプから静音性で選んだおすすめ10モデルを比較表つきで紹介します。

続きを見る


-照明・部屋・レイアウト