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ゲーミングPCのCPUクーラーを水冷にするか空冷にするかは、冷却性能の優劣では決まりません。対応TDP・クーラー全高・ラジエーターの長さと厚みという3つの数値を、使うCPUの公表値と手持ちのケースの仕様表に突き合わせた時点で、選べる側はほぼ絞られます。
この記事では候補を横に並べる代わりに、空冷のPCCOOLER RZ400 V2という1台を基準線に置きます。そこから簡易水冷へ上げる境目を、商品ページに載っている数値だけで引きます。
扱うのは商品ページ単位で1件ずつ確認した3件です。主役の空冷1台に、簡易水冷1台と別系統の空冷1台を同じ項目で並べます。
📖 目次(タップで開閉)
ゲーミングPCの水冷と空冷のどっちにするかは、3つの数値で決まる

| 突き合わせる数値 | 自分の側で見る場所 | この記事の3件で確認できる値 |
|---|---|---|
| CPUクーラーの対応TDP(W) | 使うCPUの公表TDP(CPUメーカーの製品ページ) | PCCOOLER RZ400 V2=240W/ARCTIC Liquid Freezer III Pro 240=商品ページに記載がありません/SCYTHE MUGEN6 BLACK EDITION=商品ページに記載がありません |
| クーラーの全高(mm) | ケース仕様表の「対応CPUクーラー高さ」 | PCCOOLER RZ400 V2=155mm/ARCTIC Liquid Freezer III Pro 240=該当しません/SCYTHE MUGEN6 BLACK EDITION=商品ページに記載がありません |
| ラジエーターの長さ・厚み(mm) | ケース仕様表の「対応ラジエーターサイズ」と設置面の余裕 | ARCTIC Liquid Freezer III Pro 240=240mm・厚み38mm/PCCOOLER RZ400 V2=該当しません/SCYTHE MUGEN6 BLACK EDITION=該当しません |
この3行は、1つでも合わなければその機種を選べないという性質を持ちます。冷却の良し悪しより先に、物理的に載るかと発熱量の受け皿があるかが決まるためです。
水冷と空冷のどっちにするかという問いも、上から当てはめて合わない機種を落とせば片付きます。
対応TDPは、使うCPUの公表値と突き合わせる
PCCOOLER RZ400 V2はTDP 240Wに対応します。自分の側の数値は、使うCPUの公表TDPをCPUメーカーの製品ページで確認して用意します。公表値は型番ごとに違うため、手持ちの型番をそのまま調べてください。
本記事で扱う3件を1件ずつ確認した範囲では、対応TDPを数値で示しているのはPCCOOLER RZ400 V2です。他の2件は商品ページに対応TDPの記載がありません。
全高155mmとラジエーターの寸法は、ケースの仕様表と突き合わせる
空冷を見るときは、ケース仕様表の「対応CPUクーラー高さ」を確認します。PCCOOLER RZ400 V2の全高は155mmなので、ここが155mm以上あるかが分かれ目です。
簡易水冷を見るときは「対応ラジエーターサイズ」で240mmや360mmの受けがあるかを確認し、ラジエーターとファンを重ねた厚みが入るかも見ます。ARCTIC Liquid Freezer III Pro 240は240mmラジエーターで、厚みは38mmです。
水冷式は天面か前面かで余裕が変わります。メモリとの位置関係は商品ページに記載がないため、ケース側の実測と仕様表で確かめてください。
空冷の基準線に置くPCCOOLER RZ400 V2の詳細スペック
| 項目 | 商品ページの記載 |
|---|---|
| 冷却方式 | CPU空冷クーラー |
| ヒートパイプ | ダイレクトコンタクト式×4 |
| 対応TDP | 240W |
| 全高 | 155mm |
| ファン | 120mm PWM静音ファン搭載(搭載数の記載はありません) |
| 対応ソケット(Intel) | LGA1851/LGA1700/LGA1200/115X |
| 対応ソケット(AMD) | AM5/AM4 |
| トップカバー | アルミ製 |
| カラー | ブラック |
| 発光 | 商品ページに記載がありません |
| 騒音値・風量・重量 | 商品ページに記載がありません |
この1台を基準線に選んだ理由は単純です。3件のうち、対応TDPと全高の両方を数値で示しているのがこの1台で、境目を引く物差しとして使えるためです。
対応ソケットはIntel LGA1851/1700/1200/115XとAMD AM5/AM4
Intel側はLGA1851、LGA1700、LGA1200、115Xに対応します。AMD側はAM5とAM4に対応します。対応ソケットは現行世代から少し前の世代までをカバーします。
この幅は、CPUを載せ替えてもクーラーを使い回したい人に効きます。LGA1200や115Xの環境を残したまま新しい世代へ移る予定があるなら、対応範囲を先に読めます。
商品ページに記載がない項目を先に把握しておく
ファンの搭載数、騒音値、風量、重量、発光については、商品ページに記載がありません。いずれも非搭載という意味ではなく、数値や有無が示されていない状態です。
そのため、動作音を数値で比べたい人や、重量から取り付け時の負荷を見積もりたい人は、この商品ページの情報だけでは判断できません。買う前に確定させたいなら、その値を明記している機種を別に探します。
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PCCOOLER RZ400 V2が向かない構成

デメリットとして先に押さえたいのは3点です。1つ目は全高155mmという寸法で、ケース側の対応CPUクーラー高さが155mm未満なら物理的に入りません。スリム型や小型のケースを使う人には向かず、ケース仕様表の1行を先に確認すれば避けられます。
2つ目は発光です。商品ページに発光の記載がないため、ARGBで光らせて見せる構成を組みたい人の希望には応えられません。見た目を軸にするなら、ライティングの仕様を書いている機種へ候補を移します。
3つ目は動作音と重量です。騒音値・風量・重量のいずれも記載がないため、数値で比較して決めたい人には材料が足りません。
ケースの対応クーラー高さが155mm未満なら、選択肢は水冷側へ移る
ここで起きているのは性能ではなく寸法の問題です。冷却力が足りないのではなく収まらないという話なので、粘っても結論は変わりません。
高さで外れたら、ラジエーターが載るかの確認へ移ります。天面か前面に240mmの受けがあり厚みの余裕も取れるなら、水冷クーラーが選択肢です。
動作音の数値や光り方で決めたい人には、この1台の情報では足りない
騒音値・風量・重量・発光は、商品ページに記載がありません。これは非搭載を示すものではなく、値が示されていないという意味です。
静かさや光り方を先に決めたい場合は、その項目を数値や仕様として書いている機種を探します。記載のない項目を推測で埋めると、届いてから想定と違う結果になりやすい部分です。
簡易水冷・上位空冷との差分表|商品ページの記載を1件ずつ並べて比べる

違いは冷却方式と設置寸法、そして商品ページに数値が載っている項目の多さに出ます。
| 比較項目 | PCCOOLER RZ400 V2(空冷) | ARCTIC Liquid Freezer III Pro 240(簡易水冷) | SCYTHE MUGEN6 BLACK EDITION(空冷) |
|---|---|---|---|
| 冷却方式 | 空冷 | 簡易水冷(240mm) | サイドフロー型の空冷 |
| ファン | 120mm PWM静音ファン(搭載数の記載なし) | 120mmファン2基 | デュアルファン(サイズの記載なし) |
| ヒートパイプ | ダイレクトコンタクト式4本 | 該当しません | 6mm径6本 |
| ラジエーター | 該当しません | 240mm・厚み38mm | 該当しません |
| ポンプ | 該当しません | PWMポンプ | 該当しません |
| VRMファン | 商品ページに記載がありません | 搭載 | 商品ページに記載がありません |
| 対応TDP | 240W | 商品ページに記載がありません | 商品ページに記載がありません |
| 全高 | 155mm | 該当しません | 商品ページに記載がありません |
| 対応ソケット | Intel LGA1851/1700/1200/115X・AMD AM5/AM4 | AMD AM5/AM4・Intel LGA1851/1700 | 商品ページに記載がありません |
| 発光 | 商品ページに記載がありません | 商品ページに記載がありません | 商品ページに記載がありません |
| カラー | ブラック | ブラック | 商品ページに記載がありません |
この表で目を引くのは、冷え方の差より埋まっている項目の数そのものが機種で違う点です。11行のうち、PCCOOLER RZ400 V2は9行に具体的な内容が入り、SCYTHE MUGEN6 BLACK EDITIONは3行にとどまります。
買う前に自分で確認できる範囲が、機種でここまで変わります。記載が薄い機種が悪いのではなく、その場合はメーカーの製品ページやケース側の実測で埋める作業が増えるということです。
ARCTIC Liquid Freezer III Pro 240との違いと、向かない条件
ARCTIC Liquid Freezer III Pro 240は簡易水冷のCPUクーラーです。240mmラジエーターを採用し、厚みは38mmです。120mmファンを2基備え、ポンプはPWMポンプで、VRMファンを搭載します。対応ソケットはAMD AM5/AM4とIntel LGA1851/LGA1700、カラーはブラックです。水冷ファンと呼ばれるのは、ラジエーターに取り付くこの120mmファン2基です。
向かない条件は3つです。まず、240mm・厚み38mmのラジエーターを取り付ける面がケースに無ければ使えません。天面か前面に240mmの受けがあるかを、買う前にケース仕様表で確かめてください。
次に、対応TDPの記載がありません。発熱量と数値で突き合わせて判断したい人は、この商品ページの情報だけでは決められません。3つ目はソケットで、LGA1200・115Xの対応記載がないため、その世代のIntel環境を使い続ける人には向きません。
SCYTHE MUGEN6 BLACK EDITION(SCMG-6000DBE)との違いと、向かない条件
SCYTHE MUGEN6 BLACK EDITIONはサイドフロー型の空冷クーラーで、型番はSCMG-6000DBEです。デュアルファン構成で、ヒートパイプは6mm径を6本備えます。
向かない条件は2つです。1つは、全高・対応ソケット・対応TDPのいずれも商品ページに記載がない点で、適合を数値で先に確認してから買いたい人には向きません。
もう1つは干渉の確認です。デュアルファン構成のため、メモリやケース側面との位置関係を自分で確かめる作業が要ります。干渉の可否は商品ページに書かれていないので、実測で確認してください。
用途別の判定|どこまで空冷で足りて、どこから水冷か

| 構成・使い方 | 判定 | 判定の根拠(この記事の表に載っている値) |
|---|---|---|
| 手持ちのCPUの公表TDPが240Wの範囲に収まる | PCCOOLER RZ400 V2で足ります | 対応TDP 240W |
| ケースの対応CPUクーラー高さが155mm以上ある | PCCOOLER RZ400 V2を選べます | 全高155mm |
| 対応CPUクーラー高さが155mm未満で、240mmラジエーターの設置面がある | ARCTIC Liquid Freezer III Pro 240へ移ります | 240mm・厚み38mm |
| LGA1200・115X世代のIntel環境を使い続ける | PCCOOLER RZ400 V2 | 対応ソケットにLGA1200・115Xの記載がある機種が3件中この1件 |
| 光らせて見せる構成にしたい | この3件では判断できません | 3件とも発光の記載がありません |
上2行を通過できるなら、空冷のままで話は終わります。CPUの公表TDPが240Wの範囲に収まり、対応CPUクーラー高さが155mm以上あるという2条件が、この記事で引く境目です。
どちらかで外れたときに、はじめて水冷側の確認へ進みます。高さで落ちたら240mmラジエーターの設置面を見て、発熱量で落ちたら対応TDPを明記している機種を探す、という分岐です。
判定の根拠は表に載った値だけに限りました。冷却温度やfps、静音性は3件とも商品ページに数値がないため、判定には使いません。
水冷と空冷の寿命・メンテナンス・交換の考え方

3件とも、商品ページに寿命の記載はありません。年数を書ける根拠が無いため、構造の違いから言えることに絞ります。
メンテナンスで日常的に手が届くのは、ホコリの除去とファンの清掃です。ヒートシンクの間やラジエーターのフィンにホコリが積もると風の通り道が狭くなりやすいので、定期的に見ておくと状態を保ちやすくなります。
空冷と簡易水冷で違うのは、可動部の数
空冷で動く部品はファンです。簡易水冷はファンに加えてポンプがあり、可動部が1種類増えます。これは仕組みの差であって、どちらが長持ちするかを示すものではありません。
3件とも寿命の年数が商品ページにないため、優劣を言える材料はありません。水漏れの可能性も、記載のない事柄なので扱いません。
交換や買い替えのタイミングは、年数ではなく確認できる項目で判断する
確認する項目は3つです。1つ目はケース仕様で、対応CPUクーラー高さと対応ラジエーターサイズが今の構成と合っているかを見ます。
2つ目はCPUの載せ替えです。ソケットが変わるなら、手持ちのクーラーが新しいソケットに対応しているかを見ます。PCCOOLER RZ400 V2のように対応ソケットが明記されていれば、この判断は短時間で済みます。
3つ目は動作音や温度の変化に気づいたときの清掃です。ホコリを落として様子を見て、それでも戻らない場合に交換を検討します。保証年数は3件とも記載がないため、材料には入れません。
水冷と空冷で購入前に多い4つの質問|必須か・寿命・冷え方・手入れ

ゲーミングPCに水冷は必須ですか?
必須ではありません。使うCPUの公表TDPが対応TDPに収まり、ケースの対応CPUクーラー高さがクーラーの全高以上あるなら空冷を選べます。この記事なら240Wと155mmの2つが通れば足ります。
水冷と空冷では寿命に差がありますか?
年数では答えられません。本記事で扱う3件はいずれも商品ページに寿命の記載がなく、比較できる数値がないためです。言えるのは、空冷の可動部がファン、簡易水冷はファンとポンプという構造の違いまでです。
冷却性能の高さでCPUクーラーを順位づけできますか?
商品ページに冷却温度の数値がないため、この3件を冷え方で順位づけできません。確認できるのは対応TDPの数値、ラジエーターのサイズと厚み、ファンの構成です。判断はこの3項目に置き換えてください。
簡易水冷の手入れは何をしますか?
ホコリの除去とファンの清掃です。ラジエーターのフィンにホコリが詰まると風が通りにくくなりやすいので、そこを中心に見ます。分解や冷却液の扱いは手順の記載がないため触れません。
まとめ|条件別に1台ずつ指名する

条件別のおすすめを1台ずつ挙げます。ケースの対応CPUクーラー高さが155mm以上あり、使うCPUの公表TDPが240Wに収まるならPCCOOLER RZ400 V2です。
クーラー高さが足りず、240mmラジエーターの設置面がケースにあるならARCTIC Liquid Freezer III Pro 240です。
空冷のまま冷却面を厚くしたく、適合を自分で確認できるならSCYTHE MUGEN6 BLACK EDITIONです。全高や対応ソケットの記載がないぶん、確認の手間は自分で持ちます。
この記事はGGplay編集部が作成しました。CPUクーラーの商品ページ3件を1件ずつ突き合わせ、記載のある数値だけで判定表を組み立てています。運営方針は https://ggplay.jp/about-ggplay/ をご覧ください。
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