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ルーターが別の部屋や別の階にあっても、ゲーミングPCを有線でつなぐ方式は7つあります。どれを採るかは好みではなく、住まいの間取りと通せる経路の条件で決まります。
この記事は選び方の解説から入りません。すぐ下に7方式を1枚に並べた比較表を置き、そのあとで表の行と列を順に読み解いていきます。
距離の不安に先に答えると、1000BASE-Tの有線LANはCAT5e以上のケーブルを使って100mまでと規定されています(出典:ヤマハサウンドシステムの技術解説)。一般的な住戸で部屋から部屋へ引く長さなら、規格の上限に当たる前に届きます。規格の中身とカテゴリごとの速度は2つ目の見出しでまとめます。
7方式のうち6つは、PCからルーターまでの経路に無線の区間が残りません。残る1つだけが途中に電波の区間を抱えます。その違いが比較表の2列目に出ます。
📖 目次(タップで開閉)
- 1. ゲーミングPCとルーターが遠いときの有線化7方式 比較表
- 2. 表の「距離の目安」列を支える数値基準|有線LANは100mまで・カテゴリで速度が決まる
- 3. 無線区間を残さずLANケーブルで通す4方式の読み解き(表の1〜4行目)
- 4. 家にすでにある配線を使う2方式の読み解き(表の5〜6行目)
- 5. 経路に無線区間が残る方式の読み解き(表の7行目)|中継機の有線ポートは「有線」と同じか
- 6. 住まいの条件から1つに絞る早見表|同じ階・階をまたぐ・賃貸・100m超
- 7. 有線LANのつなぎ方と「つながらない」ときの切り分け
- 8. 有線化で迷いやすい5つの疑問に答えます
- 9. まとめ|距離と住まいの条件が決まれば有線化の方式は1つに絞れる
- 10. 関連記事
ゲーミングPCとルーターが遠いときの有線化7方式 比較表

並び順の根拠を先に開示します。並び順は①PCからルーターまでをLANケーブルだけで通す方式(1〜4行目) ②家にすでにある配線(壁のLAN配線口・電気配線)を使う方式(5〜6行目) ③経路に無線区間が残る方式(7行目)、の順に並べました。
同じ区分の中では、手を入れる範囲が狭い順に並べています。用意する機材が少なく部屋の中で収まるものが先で、回線側の機器そのものを動かすものが後です。
本記事では有線化の方式を7つに整理しました。数え方は「配線経路の作り方」単位で、同じ機材を使う細かなバリエーションは1つにまとめています。
セルには規格の数値、条件、そして実際に行う作業だけを書きました。◯△×や「扱いやすい」といった評価語は入れていません。
| 方式 | PC〜ルーター間に残る無線区間 | 距離の目安(規格・公表値) | 追加で用意するもの | 穴あけ・工事の要否 | 原状回復で必要になる作業 | 速度が落ちやすい条件 | 向かない条件 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1. 長尺LANケーブルで直結 | なし | 1000BASE-TはCAT5e以上で100mまで(出典:ヤマハサウンドシステムの技術解説) | LANケーブル1本(10m以上なら単線) | 不要 | ケーブルを抜いて回収(固定していなければ作業なし) | カテゴリが1000BASE-Tに足りないケーブルを使ったとき/踏みつけや折れで芯線が傷んだとき | 扉を閉められない経路しか取れない部屋/人が踏む位置を通さざるを得ない動線 |
| 2. フラット・極細ケーブル+配線モールで這わせる | なし | 1000BASE-TはCAT5e以上で100mまで(上限はケーブルのカテゴリで決まる) | フラット・極細LANケーブル、粘着式の配線モール | 不要(穴あけなし) | 粘着モールをはがして跡を清掃 | モールの中で急角度に折り曲げたとき/カテゴリが足りないとき | ドアの丁番側など可動部に挟み込む経路/10m以上でフラットタイプしか選べず単線・より線の条件を確認できないとき |
| 3. スイッチングハブで区間を分けて延長 | なし | 1区間ごとに100m以内。区間を分けて全体の距離を伸ばす | スイッチングハブ1台、LANケーブル2本以上、ハブ用の電源 | 不要 | ハブを外して電源プラグを抜く | ハブの対応速度が1000BASE-Tに足りないとき/ほこりや熱がこもる場所に置いたとき | ハブの設置場所に電源コンセントが無い経路(配線途中のハブによる延長は設置環境によっては避ける/出典:ヤマハサウンドシステムの技術解説) |
| 4. ルーター・ONUの設置場所を動かす | なし | 移設後の経路長で決まる。1000BASE-Tの100m以内に収める | ONUまでの配線の延長手配、移設先の電源 | 引き込み位置を変える場合は回線事業者への工事相談が必要 | ルーターと配線を元の位置に戻す | 移設先が遠回りになって経路長が伸びたとき | 引き込み口が玄関・ベランダ側に固定されて延長工事ができない住戸/移設先に電源とONUまでの配線を確保できない部屋 |
| 5. 壁のLAN配線口(マルチメディアコンセント)を使う | なし | 部屋間の距離は住戸内の既設配線が担う。配線口の間の長さは住戸ごとに異なる | 壁の差込口とルーター・PCを結ぶ短いLANケーブル2本 | 不要(既設設備を使う) | 挿したケーブルを抜くのみ(設備側は変更しない) | 既設配線のカテゴリが1000BASE-Tに足りないとき | 配線口はあっても情報分電盤側で結線されていない住戸/配線図を確認できない場合 |
| 6. PLC(コンセントLAN)で電気配線を通す | なし | 距離の規定はなく、電気配線の系統に依存。HD-PLC対応アダプターの理論値240Mbps・実効速度の上限30Mbps程度(TCP)(出典:パナソニック公式FAQ) | PLCアダプター2台、アダプターとルーター・PCを結ぶLANケーブル2本 | 不要 | アダプター2台をコンセントから抜く | 電源タップを経由して挿したとき/分岐の多い系統(速度は現場の電源系統の環境に依存/出典:パナソニック公式FAQ) | ルーター側とPC側で分電盤の系統が分かれている住戸/壁のコンセントが家具の裏で塞がっている部屋/屋外をまたぐ配線 |
| 7. 中継機・メッシュ子機の有線ポート(イーサネットコンバーター) | あり(ルーター〜中継機の区間) | 電波が届く範囲まで。子機〜PCはLANケーブルで100m以内 | 中継機・メッシュ子機1台、LANケーブル1本 | 不要 | 子機を外してコンセントを空ける | 無線区間の電波状況が変わったとき/子機のLAN端子が1000BASE-Tに対応していないとき | 電波が弱い部屋/ルーターとの間に鉄筋の壁や金属扉がある間取り |
読み方は2列目から入ってください。2列目が「なし」の6方式が、経路の全体をLANケーブルで通す、いわゆる有線接続です。7行目だけがルーターと子機の間に電波の区間を抱えます。
6列目は、退去や解約のときに何をするかを書いた列です。評価ではなく作業の記述なので、借りている住戸ならこの列の作業を自分でできるかで候補を削れます。
表の「距離の目安」列を支える数値基準|有線LANは100mまで・カテゴリで速度が決まる

比較表の3列目に並べた数値の出どころをまとめます。距離の上限とケーブルの規格が分かれば、1〜3行目のどれを選んでも判断の物差しは同じになります。
1000BASE-TはCAT5e以上のケーブルで100mまで
1000BASE-Tは、CAT5e以上のケーブルを使って100mまでと規定されています(出典:ヤマハサウンドシステムの技術解説)。戸建てでも集合住宅でも、部屋から部屋へ引く長さは規格の上限に当たる前に収まります。
メタルのLANケーブルは理論値で100m(95m)が限界です(出典:サンワサプライ公式「初めてでもよくわかるLANケーブルの選び方」)。これを超える距離が必要な経路では、メディアコンバーターで光ファイバーに変換して伝送します(出典:ヤマハサウンドシステムの技術解説)。
もう1つ、配線の途中にハブを置いて距離を延ばすやり方は、設置環境によっては避けた方がよい方法です(同出典)。比較表の3行目を採るときの条件になるので、次のH2でもう一度扱います。
カテゴリ別の通信速度と伝送帯域|どの規格を選べば足りるか
ケーブルの箱に書かれたCATの数字は、通信速度と伝送帯域を決めます。値は次のとおりです(出典:サンワサプライ公式「初めてでもよくわかるLANケーブルの選び方」)。
| 規格 | 通信速度 | 伝送帯域 |
|---|---|---|
| CAT5e | 1Gbps | 100MHz |
| CAT6 | 1Gbps | 250MHz |
| CAT6A | 10Gbps | 500MHz |
| CAT7 | 10Gbps | 600MHz |
| CAT7A | 10Gbps | 1,000MHz |
| CAT8 | 40Gbps | 2,000MHz |
判断の軸は1つです。契約している回線の速度を上回る規格を選んでも、実際の上限は回線側で決まります。1Gbpsの契約でCAT6AやCAT8を入れても、回線の速度が天井になります。
逆に、10Gbpsの回線を契約しているのにCAT5eやCAT6を使うと、ケーブル側が1Gbpsで頭打ちになります。契約している回線の速度を先に確認して、そこに合う行を表から選んでください。
長さで変わる「単線」と「より線」|10m以上は単線・5m以下はより線
ケーブル長が10m以上の場合は単線、5m以下の場合はより線が適しています(出典:サンワサプライ公式「初めてでもよくわかるLANケーブルの選び方」)。5mを超えて10m未満の長さについては、出典が区切りを設けていません。
この範囲はどちらの構造でも成立します。経路の曲がりが多いならより線、まっすぐ引けるなら単線、と経路の形で選んでください。
遠い部屋へ引く場合はほぼ10m以上になります。比較表の4列目でLANケーブルを用意する1〜3行目は、10m以上なら単線側を見ることになります。
無線区間を残さずLANケーブルで通す4方式の読み解き(表の1〜4行目)

比較表の1〜4行目は、PCからルーターまでの経路をLANケーブルだけで通す方式です。2列目がすべて「なし」で揃っている区分になります。
長尺LANケーブルで直結する|同じ階・隣の部屋なら遠回りせずに済む
比較表の1行目です。追加で用意するのはLANケーブル1本だけで、経路の途中に変換機器も電源も入りません。6列目の作業も、ケーブルを抜いて回収するところで終わります。
ケーブルの長さは1000BASE-Tの100m以内に収めます。10m以上になるなら単線側を選ぶ、というのが前の見出しで確認した条件です。
向かない条件は、扉を閉められない経路しか取れない部屋です。ケーブルを挟んだまま扉を開け閉めすると被覆が傷みます。廊下を通す場合は、人が踏む位置を避けられるかを先に確かめてください。
フラット・極細ケーブル+配線モールでドアと床をまたぐ|賃貸で穴を開けない
比較表の2行目です。平たい形状の薄型LANケーブルは、壁際やカーペットの下、隙間での配線に便利です(出典:サンワサプライ公式「初めてでもよくわかるLANケーブルの選び方」)。
ドアの隙間、敷居、巾木沿いを通す前提で、粘着式の配線モールと組み合わせます。穴あけが発生しないので、6列目の作業は粘着モールをはがして跡を清掃するところまでです。
向かない条件は、ドアの丁番側のような可動部に挟み込む経路です。また10m以上の長さでフラットタイプしか選択肢が無い場合は、カテゴリと単線・より線の条件を先の見出しで確認してから用意してください。
100mを超える・階をまたぐときはスイッチングハブで区間を分ける
比較表の3行目です。1区間を100m以内に収め、途中にスイッチングハブを置いて区間を区切れば、全体の距離を伸ばせます。階段の踊り場や廊下の途中で区切る形になります。
ただし、配線の途中にハブを置いて延長する方法は、設置環境によっては避けた方がよい方法です(出典:ヤマハサウンドシステムの技術解説)。置くなら電源が取れて、ほこりの少ない場所に限ります。
向かない条件は、ハブの設置場所に電源コンセントが無い経路です。ハブは電源を必要とするため、コンセントの位置が実質的に経路を決めます。
ルーター・ONUの設置場所を動かして距離そのものを縮める(表の4行目)
比較表の4行目です。これは家にすでにある配線を使う方式ではなく、距離そのものを縮めてケーブル1本で届かせる方式なので、区分①に入れています。
ONUの位置は回線の引き込み口に縛られます。動かせる範囲はルーター側が中心で、ルーターを動かしたあとは1〜3行目のどれかで経路を作ることになります。
向かない条件は2つです。引き込み口が玄関やベランダ側に固定されていて延長の工事ができない住戸と、移設先に電源とONUまでの配線を確保できない部屋です。
集合住宅では共用部の配管に手を入れられない場合もあります。移設を検討するなら、管理会社や回線事業者への確認を先に済ませてください。
家にすでにある配線を使う2方式の読み解き(表の5〜6行目)

比較表の5〜6行目は、住戸にすでに通っている配線へ距離を肩代わりさせる方式です。新しくケーブルを這わせる経路を探さなくて済みます。
壁のLAN配線口(マルチメディアコンセント)を使う|距離を家の配線に肩代わりさせる
比較表の5行目です。各部屋にLANの差込口がある住戸なら、部屋と部屋の距離は住戸内の既設配線が担います。用意するのは、壁の口とルーター・PCを結ぶ短いケーブル2本だけです。
使えるかどうかの確認方法は2つあります。住戸の配線図で各部屋の差込口がどこへ集まっているかを見ること、分電盤の横に情報分電盤(集合スイッチ)があるかを見ることです。
向かない条件は、配線口はあっても情報分電盤側で結線されていない住戸です。配線図を確認できない場合も、結線の有無が分からないまま機材を用意することになるので、先に管理会社へ問い合わせてください。
PLC(コンセントLAN)で電気配線を通す|公表値と落ちやすい条件
比較表の6行目です。パナソニックの公式FAQでは、HD-PLC対応アダプターの理論値は240Mbps、実効速度の上限は30Mbps程度(TCP)です(出典:パナソニック公式FAQ「PLCアダプターの伝送速度はどのぐらいですか?」)。
通信速度は現場の電源系統の環境に依存し、分岐の無い系統で公表値の上限側になります(同出典)。この数値はパナソニックのHD-PLC対応アダプターの公表値で、すべてのPLC製品に当てはまる値ではありません。
使い方には条件が1つあります。電源タップを経由せず、壁のコンセントへ直接挿します(出典:パナソニックのPLCアダプター製品情報)。
向かない条件は3つです。ルーター側とPC側で分電盤の系統が分かれている住戸、壁のコンセントが家具の裏で塞がっている部屋、屋外をまたぐ配線です。
この方式について、速い・遅いの断定はしません。240Mbpsと30Mbps程度という2つの公表値と、系統が分かれているかどうかという条件だけを判断の材料にしてください。
経路に無線区間が残る方式の読み解き(表の7行目)|中継機の有線ポートは「有線」と同じか

比較表で2列目が「あり」になるのは7行目だけです。ここだけ性質が違うので、区分を分けて読み解きます。
中継機・メッシュ子機のLANポートにつないだときに残るもの
PCと子機の間はLANケーブルです。ただしルーターと子機の間は電波のままで、経路の全体がケーブルに置き換わるわけではありません。比較表の2列目が7行目だけ「あり(ルーター〜中継機の区間)」になるのはこのためです。
バッファローのWi-Fi中継機には、Giga対応の有線LAN端子を備えてイーサネットコンバーターとして使えるモデルがあります(出典:バッファローの製品ニュースリリース)。子機のLAN端子とPCをケーブルで結ぶ形になります。
この構成では、無線区間の通信状況が経路全体の上限になります。子機から先をケーブルにしても、ルーターと子機の間の条件は変わりません。
それでもこの方式を選ぶ条件・選ばない条件
選ぶ条件は明確です。ケーブルを通せる経路が1つも無く、かつその部屋まで電波が問題なく届いていることです。比較表の5列目・6列目を見ると、工事も原状回復の手間も軽い区分に入ります。
向かない条件は、そもそも電波が弱い部屋です。子機を置いても、ルーターから子機までの電波の条件が変わるわけではありません。
間取りの条件も1つあります。部屋とルーターの間に鉄筋の壁や金属の扉がある場合は電波の届き方が変わるため、機材を用意する前にその部屋での電波の状況を確かめてください。
住まいの条件から1つに絞る早見表|同じ階・階をまたぐ・賃貸・100m超

ここまでの7行を、住まいと経路の条件から引ける形に組み替えました。左の列で自分の条件を探し、右へ読んでください。
| 住まい・経路の条件 | 最初に試す方式 | それが無理なときの次の手 | 判断の根拠(比較表のどの列を見るか) |
|---|---|---|---|
| 同じ階・隣の部屋 | 1. 長尺LANケーブルで直結 | 2. フラット・極細ケーブル+配線モール | 4列目。用意するものが1本で済む行を上から見る |
| 扉や廊下をまたぐ | 2. フラット・極細ケーブル+配線モール | 3. スイッチングハブで区間を分ける | 8列目。可動部に挟み込む経路になっていないかを確認する |
| 1階から2階へ | 3. スイッチングハブで区間を分ける | 6. PLCで電気配線を通す | 3列目。1区間が100m以内に収まるかを見る |
| 賃貸で穴を開けられない | 2. フラット・極細ケーブル+配線モール | 6. PLCで電気配線を通す | 6列目。退去時の作業を自分でできる行を選ぶ |
| 経路が100mを超える | 3. スイッチングハブで区間を分ける | 4. ルーター・ONUの設置場所を動かす | 3列目と7列目を突き合わせる |
| ケーブルを通せる隙間が1つも無い | 5. 壁のLAN配線口を使う | 6. PLC、それも無理なら7. 中継機・メッシュ子機の有線ポート | 2列目。「なし」の行を先に試す |
条件が重なる人のために、3つだけ名指しします。同じ階で扉を1枚またぐだけなら、フラット・極細ケーブルと配線モールの組み合わせを選びます。穴あけが不要で、退去時の作業が粘着モールをはがして跡を清掃するところで終わるからです。
1階から2階へ引きたくてケーブルを通せる隙間が無いなら、ルーター側とPC側が同じ分電盤の系統に載っていることを確認したうえでPLCを選びます。距離の規定がなく、電気配線の系統に依存する方式だからです。
電波は届いているのに経路を1つも作れないなら、中継機・メッシュ子機の有線ポートを選びます。比較表で2列目が「あり」になる代わりに、工事も原状回復の作業も軽い区分だからです。
有線LANのつなぎ方と「つながらない」ときの切り分け

方式が決まったら、あとは挿すだけです。ここでは挿す順番と、つながっているかの確認、つながらないときの切り分けを順に書きます。
有線LANのつなぎ方と、つながっているかの確認
基本の手順は4段階です。どの方式でも、ルーター側から挿してPC側で終わる順番は変わりません。
step
1ルーター(またはONU一体型機器)のLANポートにケーブルを挿す
step
2もう一方をゲーミングPC背面のLAN端子(マザーボード側の端子)に挿す
step
3爪が「カチッ」と止まる向きで奥まで挿す
step
4PCとルーターの電源を入れた状態で、両端のリンクランプを見る
ここからが本題で、比較表のどの方式を選んだかで「挿す先」と「挿す順」が変わります。行ごとの挿し方は次のとおりです。
- 1〜2行目:ルーターのLANポートとPCを、ケーブル1本で直結します。
- 3行目:ルーターからハブの上流ポートへ挿し、次にハブの別ポートからPCへ挿します。
- 4行目:先にルーターを移設し、そのあと1〜2行目と同じ挿し方にします。
- 5行目:ルーターから部屋Aの壁のLAN差込口へ、部屋Bの壁のLAN差込口からPCへと、壁の口を両端にして挿します。
- 6行目:ルーター側アダプターを壁のコンセントへ直挿ししてルーターと結び、PC側アダプターも壁のコンセントへ直挿ししてPCと結びます(電源タップは経由しない/出典:パナソニックのPLCアダプター製品情報)。
- 7行目:中継機・メッシュ子機のLANポートとPCをケーブルで結びます。
挿し終えたら、つながっているかを確認します。Windows 11なら、「設定」を開く→「ネットワークとインターネット」を選ぶ→「イーサネット」を開く、の順で接続状態を見ます。
あわせて、ルーター側とPC側のLANポートのリンクランプが点灯しているかも見てください。通信の速度は回線の契約と環境で変わるため、ここでは具体的な数値の目標は置きません。
つながらないときに順番に試すこと
切り分けは上から順に進めます。途中でつながったら、その段が原因です。
- ケーブルを両端とも挿し直し、リンクランプの点灯を見る。
- ルーター側の別のLANポートへ挿し替える。
- 別のケーブルへ交換する(長尺のケーブルは踏みつけや折れで傷みやすい)。
- ハブやPLC、中継機を経由している場合は、経由する機器を外して直結の形にして切り分ける。
- ネットワークアダプターのドライバーを更新する。
4段目で見る場所は方式ごとに違います。3行目ならハブ、6行目ならPLCアダプター2台、7行目なら中継機・メッシュ子機が、外して切り分ける対象です。
1〜2行目と4行目は経路に機器が入らないため、4段目を飛ばして5段目へ進みます。5行目は壁の差込口を両端にしているので、ルーターとPCを短いケーブルで直結できる場所へ持っていき、住戸の既設配線が原因かどうかを分けて確かめます。
PCに有線LANポートが無い場合に用意するもの
PC本体に有線LANの端子が無いときは、USB接続のLANアダプターで有線ポートを増やせます。デスクトップならPCIe接続のLANカードという手段もあります。
端子の有無は2か所で確認してください。PCの仕様表に有線LANの記載が無い場合は、本体背面のLAN端子(RJ-45の四角い差込口)を実際に見て確かめます。
アダプターを選ぶときは、1000BASE-Tに対応しているかを仕様で確認します。ここが100BASE-TXまでだと、ケーブルの規格を上げても手前で頭打ちになります。
有線化で迷いやすい5つの疑問に答えます

ゲーミングPCは有線と無線のどっちがいいですか?
経路に無線区間が残るかどうかで選んでください。有線接続は、PCからルーターまでの全区間をLANケーブルで通すため、電波の届き方という変動要因が経路から外れます。
この記事の比較表でいえば、2列目が「なし」の1〜6行目が有線接続、7行目だけが無線区間を残す構成です。ケーブルを通せる経路が1つでもあるなら、まず1〜6行目から探すのが順番になります。
逆に、経路がどうしても作れない部屋なら7行目を選びます。判断は好みではなく、通せる経路があるかどうかで決まります。
1階のルーターから2階のゲーミングPCまで有線で引けますか?
引けます。1000BASE-TはCAT5e以上のケーブルで100mまでと規定されているため(出典:ヤマハサウンドシステムの技術解説)、一般的な戸建てで1階から2階へ回す長さは規格の範囲に収まります。
問題になるのは長さではなく経路です。階段や吹き抜けに沿ってケーブルを通せるなら1行目か2行目、途中で区切るならハブを置く3行目、隙間が無いなら電気配線を使う6行目という順で見ていきます。
ハブで区切る場合は、踊り場などに電源コンセントがあるかを先に確認してください。ハブは電源を必要とします。
PLCと中継機の有線ポートはどちらが安定しますか?
どちらが安定するかは住まいの条件で入れ替わるため、一般論では決まりません。分かれ目は2つ、PLCは分電盤の系統、中継機は電波の届き方です。
PLCの通信速度は現場の電源系統の環境に依存し、分岐の無い系統で公表値の上限側になります(出典:パナソニック公式FAQ「PLCアダプターの伝送速度はどのぐらいですか?」)。ルーター側とPC側のコンセントが同じ系統なら、この方式の条件を満たします。
中継機の有線ポートは、ルーターと子機の間が電波のままです。その部屋の電波が安定して届いているなら成立し、弱いなら条件を満たしません。自分の住戸でどちらの条件が満たせるかを先に確認してください。
ゲーミングPCに有線LANポートが無いときは何が必要ですか?
USB接続のLANアダプターを1つ用意すれば、有線ポートを増やせます。デスクトップPCなら、拡張スロットに挿すPCIe接続のLANカードでも増やせます。
選ぶときに見るのは、1000BASE-Tに対応しているかどうかです。ここが100BASE-TXまでだと、CAT6以上のケーブルを用意しても速度はアダプター側で頭打ちになります。
購入の前に、本体背面のLAN端子の有無を実物で確かめてください。仕様表に有線LANの記載が無くても、端子そのものは備えている場合があります。
賃貸でも壁に穴を開けずに有線化できますか?
できます。比較表の5列目で「不要」になっている方式は、穴あけも工事も発生しません。1・2・3・5・6・7行目が該当します。
賃貸で見るべきは6列目です。2行目なら粘着モールをはがして跡を清掃、5行目なら挿したケーブルを抜くのみ、6行目ならアダプター2台をコンセントから抜くところで原状回復が終わります。
4行目だけは、引き込み位置を変える場合に回線事業者への工事相談が必要になります。賃貸で採るなら、管理会社の確認を先に取ってください。
まとめ|距離と住まいの条件が決まれば有線化の方式は1つに絞れる

この記事でやったのは、解説を後回しにして7方式を1枚の表に並べ、列を順に読み解くことだけです。1000BASE-Tは規格上100mまで通せるので、部屋から部屋への距離そのものが壁になることはほとんどありません。
条件別に、もう一度1つずつ名指しします。同じ階で扉をまたぐだけなら、穴あけが不要で退去時の作業が粘着モールの撤去で終わるフラット・極細ケーブル+配線モールです。1階から2階でケーブルを通せる隙間が無く、ルーター側とPC側が同じ分電盤の系統ならPLC(コンセントLAN)を選びます。
電波は届いているのに経路を1つも作れないなら、残るのは中継機・メッシュ子機の有線ポートです。比較表の2列目が「あり」になる代わりに、工事も原状回復の作業も軽く済みます。
記事の作成方針や運営者の情報は運営情報ページにまとめています。(GGplay編集部)
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