PlayStation(PS5/PS4)

PS4のグリス塗り替えで熱暴走を解消|手順・選び方と注意点

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PS4がめちゃくちゃ熱くなってシャットダウンするんだけど、グリスを塗り直せば直るのかな?

グリスの劣化は熱暴走の大きな原因のひとつです。交換できれば効果が出やすいですが、分解が必要なので事前に手順とリスクをしっかり確認してから作業しましょう。

PS4(PlayStation 4)を長年使っていると、ファンの爆音や突然のシャットダウンに悩まされるようになることがあります。これらの症状の一因として挙げられるのが、CPU(APU)に塗られたサーマルグリスの劣化です。グリスは経年とともに乾燥・硬化し、熱伝導性が落ちてしまいます。

本記事では、PS4のグリス交換について「どんなグリスを選べばよいか」「どのような手順で作業するか」「作業前に知っておくべきリスク」を整理します。メーカー公表情報・ユーザー報告・修理店の一般的な情報をもとにまとめていますので、参考にしてください。

📖 目次(タップで開閉)

PS4のグリス交換が効果的な症状とは

グリスの劣化が原因で起きやすい症状は次のとおりです。すべて当てはまるわけではありませんが、複数の症状が重なっている場合はグリス交換が改善につながるケースが多いとされています。

1ファンの音がやたらとうるさい

起動直後から爆音が続く、またはゲーム開始後すぐに轟音になる場合。ファン自体の劣化もありますが、CPU温度が高い→ファンが全力回転というパターンが多いです。

2プレイ中に突然電源が切れる(熱シャットダウン)

一定温度を超えると保護機能が働いて自動的に電源が落ちます。特に夏場・長時間プレイで起きやすいです。

3本体を触ると異常に熱い

電源ボタン付近や上部の排気口から熱風が強く出る。側面や天面がかなり高温になっている場合は冷却系に問題がある可能性があります。

4PS4 Proでよく見られる・スリムも対象

PS4 Proはパワーが高い分、グリス劣化の影響が出やすいと報告されています。初代PS4・PS4 Slimも対象で、使用年数が4〜5年を超えてきたモデルはグリスが乾燥している可能性があります。

作業前に確認すること(リスクと注意点)

注意点:分解前に必ず確認してほしいこと
  • 保証が切れます:PS4を分解するとメーカー保証(購入から1年)が無効になります。保証期間内ならSonyサポートへの相談を先に検討してください。
  • ねじを壊すと修復困難:PS4の内部は特殊ねじが使われており、精密ドライバーが必要です。ねじをなめると取り出しが非常に難しくなります。
  • 基板を傷つけるリスク:コネクターの取り外しやフラットケーブルの扱いに慣れていない場合、基板を破損させてしまう可能性があります。
  • 静電気対策が必要:作業時は静電気防止手袋やアース(金属に触れて放電)を行ってください。静電気で部品が壊れることがあります。
  • 自信がなければ修理店へ:PS4のグリス交換を専門に行う修理店があり、費用は数千円〜1万円前後(執筆時点の目安・変動あり)とされています。失敗リスクを避けるなら専門家への依頼が確実です。

上記を踏まえたうえで「自分でやってみる」という方向けに、グリスの選び方と作業の流れを解説します。

PS4向けグリスの選び方

グリスにはさまざまな種類がありますが、PS4に使う場合は下記の軸を意識すると選びやすいです。

1熱伝導率(W/m・K)を確認する

熱伝導率が高いほど冷却効果が高い傾向があります。PS4のような家庭用ゲーム機には、熱伝導率が4〜12 W/m・K前後のものが扱いやすくコスパが良いとされています。極端に高いもの(金属系・導電性グリス)は塗りすぎると部品の短絡リスクがあるため、初心者にはノンコンダクティブ(非電導性)タイプが推奨されます。

2ノンコンダクティブ(非電導性)かどうか確認する

電気を通さないタイプ(シリコングリス・セラミック系グリスなど)は、APUまわりにはみ出しても短絡しないため安全です。初めてグリス交換を行う場合はノンコンダクティブタイプを選ぶのが無難です。

3粘度・伸びやすさをチェックする

粘度が低すぎると垂れやすく、高すぎると均一に塗りにくくなります。シリンジ(注射器型)パッケージで量を調整しやすいものが扱いやすいとされています。

4耐久性・耐熱温度を見る

PS4内部は長時間高温になります。耐熱温度が150℃以上のグリスを選ぶと安心です。定評のある国内外のメーカー品を選ぶことで耐久性の安心感を得やすいです。

グリスの種類と特徴

グリスは成分によって特性が異なります。一般的に普及しているタイプを整理します。

種類 熱伝導率の目安 導電性 特徴 PS4での向き不向き
シリコングリス 0.5〜3 W/m・K なし 安価・扱いやすい・定番 △ 冷却力は控えめ。入門〜応急向け
セラミック系グリス 4〜12 W/m・K なし 非電導・高熱伝導・扱いやすい ◎ PS4の塗り替えに最もよく使われる
カーボン系グリス 4〜8 W/m・K なし 非電導・均一に伸びる ○ 扱いやすく安定
液体金属グリス 40〜80 W/m・K あり(高い) 圧倒的冷却力・ただし電導性あり × 部品への接触で短絡リスク大。上級者向け

PS4のグリス交換では、セラミック系またはカーボン系のノンコンダクティブグリスが定番とされています。液体金属グリスはPS5 Proなど一部の上位機種でSony純正採用の実績がありますが、PS4への個人適用は難易度が高く、初心者には推奨されません。

PS4グリス交換の基本的な流れ

ここでは一般的な手順の概要をお伝えします。モデルによって細部が異なるため、作業前に自分のモデル(CUH番号)に対応した分解動画や資料を必ず確認してください。

1準備物を揃える

精密ドライバー(トルクスT8・T9、プラスドライバー)、グリス除去用のクリーナー(イソプロピルアルコール・無水エタノール)、綿棒またはコットンパッド、静電気防止手袋、新しいグリス、プラスチックヘラ(グリス塗布用)。必要に応じて分解ツールセットも用意します。

2本体を完全に電源オフ・放熱させる

スタンバイ(オレンジランプ)でなく完全電源オフを確認し、熱が十分冷めるまで(30分以上)待ちます。

3シールをはがしてねじを外す(保証シール位置に注意)

PS4には保証シールがねじの上に貼られています。これをはがした時点で保証は失効します。確認のうえ、精密ドライバーでねじを外していきます。ねじは種類ごとに分けて保管しましょう。

4カバー・各部品を外してAPU(チップ)にアクセスする

カバー → ハードディスク → 光学ドライブ → ヒートシンク・ファンの順に外すことが多いです。フラットケーブルや電源コネクターを無理に引っ張らず、コネクター本体を持って外します。

5古いグリスを丁寧に除去する

APU表面およびヒートシンク底面の古いグリスを、イソプロピルアルコールを含ませた綿棒・コットンパッドで拭き取ります。金属粉が残らないよう丁寧に除去することが重要です。乾くまで待ってから次の工程へ。

6新しいグリスを適量塗布する

APU中央に米粒大(約1〜2mm径)を一点置きにします。量が多すぎると周囲にあふれ、少なすぎると密着不足になります。ヒートシンクを乗せるとある程度広がるため、ヘラで大きく伸ばす必要は基本的にありません(プレスアンドスプレッド法)。

7ヒートシンク・ファンを取り付けて組み直す

ヒートシンクを均一な力で押さえながらねじを対角線順に締めます。ねじの締めすぎはAPUへのダメージになるため、適度なトルクを意識してください。コネクター・ケーブルをすべて元通りにつなぎ、各パーツを逆順で取り付けます。

8動作確認する

電源を入れて起動し、ファンの音・温度感・シャットダウンの有無を確認します。改善が見られれば作業完了です。改善しない場合はファン自体の劣化・埃の蓄積・電源ユニットの問題なども疑ってみてください。

グリス交換と合わせてやっておきたいこと

メリット:合わせて行うと冷却効果がさらに上がる作業
  • ファンおよびヒートシンクの埃を徹底除去する:エアダスターや綿棒でファン羽根とヒートシンクフィンの埃を取り除くだけで、体感的に冷却効果が大きく改善するケースが多い。グリス交換のついでに必ず行うことを推奨。
  • 排気口・吸気口の周辺を掃除する:本体外部の通気口にたまった埃も定期的に掃除する。エアダスターで吹き飛ばすか、柔らかいブラシで掃き取ると効果的。
  • 設置環境を見直す:テレビキャビネットなど密閉された空間に本体を収めると排熱できない。本体周囲に10〜15cm以上の空間を確保する。縦置きより横置きの方が排熱しやすいという報告もある。
  • ファンの回転数設定の確認:PS4には常時高回転・標準回転のモード差はありませんが、本体を水平に置いて通気を確保するだけでファン音が落ち着くこともある。

よくある質問(FAQ)

Q. グリス交換でPS4の熱問題は必ず解決しますか?

A. 必ずしも解決するとは限りません。グリスの劣化が原因の場合は効果が期待できますが、ファン自体の故障・電源ユニットの劣化・基板の問題など他の原因が重なっているケースもあります。まずはエアダスターによる埃除去から試し、改善がなければグリス交換を検討するのが一般的な手順です。

Q. グリスはどの製品を選べばよいですか?

A. 国内でよく使われているのは、Thermal GrizzlyのKryonaut(ノンコンダクティブ・セラミック系)やArctic MX-4・MX-6などです。ただし、本記事ではカタログに収録している製品がないため、個別の購入リンクは掲載していません。Amazonや家電量販店で「ノンコンダクティブ サーマルグリス」などと検索するとさまざまな選択肢が見つかります。

Q. グリスはどのくらいで劣化しますか?

A. 使用環境や製品の品質によって異なりますが、3〜5年程度で熱伝導性が落ちてくるとされています。PS4が発売から10年以上経過しているため、一度も交換していない場合はかなり劣化している可能性があります。

Q. グリスの塗りすぎはどうなりますか?

A. ノンコンダクティブタイプなら周囲にはみ出しても電気的なショートにはなりませんが、隣接する部品の温度管理に悪影響が出る場合があります。また、はみ出したグリスが基板に乗ると清掃が必要になります。米粒大の一点置きが基本です。

Q. 分解は怖いので修理に出したいのですが費用はどのくらいですか?

A. 専門の家電・ゲーム機修理店でグリス交換を依頼した場合、数千円〜1万円前後(執筆時点の目安・変動あり)が相場とされています。SonyのPS4修理サービスはすでに終了しているケースもあるため、地域の修理店や全国対応の郵送修理サービスを探すと選択肢が広がります。

Q. PS4 Proと通常PS4でグリス交換の難易度は違いますか?

A. 基本的な流れは同じですが、モデルによって分解手順やねじの種類が異なります。CUH番号(例:CUH-1200、CUH-7000など)を確認し、そのモデルに対応した手順を事前に調べてから作業することを強く推奨します。

まとめ

  • PS4の熱暴走・爆音ファンはグリス劣化が原因のひとつ。4〜5年以上使用していて一度も交換していなければ劣化している可能性がある
  • グリスはノンコンダクティブ(非電導性)のセラミック系・カーボン系が初心者に扱いやすい。液体金属は上級者向け
  • 熱伝導率4〜12 W/m・K・耐熱150℃以上・シリンジ型のものが作業しやすい
  • 作業前に保証が切れること・分解リスクを必ず確認。不安なら修理店への依頼が確実
  • グリス交換と同時にファン・ヒートシンクの埃除去も行うと冷却効果が高まりやすい
  • 塗布量は米粒大を一点置きが基本。塗りすぎ・少なすぎに注意する
  • 改善しない場合はファン故障・電源劣化など他の原因も疑う

PS4のグリス交換は効果が期待できる作業ですが、分解スキルと丁寧な準備が必要です。本記事の情報をもとに、無理のない範囲で検討してみてください。

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