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MXMスロットを備えた一部の機種を除き、ノートPCのGPUは基板に直接実装されているため、内蔵グラボの後付けはできません。外付けのeGPUなら、Thunderbolt・USB4・OCuLinkのいずれかの端子がある機種で追加できます。ただしeGPUケースとボードの2点が要ります。
安く済ませたい人ほど、この2点の選び分けが結果に効いてきます。以下の早見表で、自分の機種がどれに当たるかを確認できます。
📖 目次(タップで開閉)
ノートPCへのグラボ後付けは方法で可否が分かれる|方法別の早見表
先に、方法ごとの可否をまとめます。縦に後付けの方法、横に規格上の帯域・ノート側に必要な条件・別途必要になるもの・可否を並べました。
| 後付けの方法 | 規格上の帯域 | ノート側に必要な条件 | 別途必要になるもの | 後付けの可否 |
|---|---|---|---|---|
| 内蔵GPUの載せ替え | 該当なし | 該当なし | 該当なし | できません(GPUが基板に直接実装されています) |
| MXM規格のGPUモジュール交換 | 公式の公表なし | MXMスロットを備えた機種 | MXMモジュール | 一部の機種に限られます |
| eGPU(Thunderbolt 4/Thunderbolt 3) | 40Gbps | Thunderbolt端子(外部グラフィックスに対応していること) | eGPUケース+グラフィックボード | Thunderbolt端子があり、外部グラフィックスに対応する機種であればできます |
| eGPU(USB4) | 40Gbps(40Gbps認証ケーブル使用時) | USB4対応のUSB Type-C端子(PCIe接続に対応していること) | eGPUケース+グラフィックボード | 対応する機種であればできます |
| eGPU(OCuLink/PCIe 4.0 x4) | 64Gbps(PCIe 4.0の16GT/s×4レーン) | OCuLink端子を備えた機種 | OCuLink対応ドック+グラフィックボード+電源 | 端子がある機種に限られます |
多くのノートPCはGPUが基板に直接実装され、利用者が交換する部品として設計されていません(出典:ASUS ROG公式のGPUアップグレード解説)。MXMスロットを備えた一部の機種だけはモジュール単位の交換という形を取りますが、対象はその機種に限られます。
eGPUの3方式は、どれも端子の有無が入口になります。Thunderbolt 4はPCIe接続の最低要件が32Gbpsに引き上げられています(出典:インテル公式のThunderbolt 4解説)。ただし端子が付いていれば必ず動くわけではなく、機種側が外部グラフィックスに対応していることが前提です。
USB4も同じで、USB Type-Cの形をしていればよいのではなく、PCIe接続に対応している必要があります。OCuLinkは端子そのものを備えた機種に限られます。パソコンへのグラボ後付けで可否を決めているのは、グラフィックボード側ではなくノート側の端子と対応状況です。
安く済ませたいときに先に確認する2つの条件
eGPUという手が残っていても、安く収めたいなら確認する順序があります。端子が先、必要な機材の数が後です。
1つ目の条件は端子です。メーカーの仕様表で、Thunderbolt・USB4・OCuLinkのいずれかが載っているかを先に確認します。どれも無ければeGPUという選択肢がその場で消えるため、グラフィックボードを探し始める前に判断が付きます。
確認先は、製品ページの仕様表やインターフェイスの欄です。USB Type-Cの形をした端子でもUSB4とは限らないため、端子の形ではなく規格名で見ます。OCuLink端子はミニPCや一部のノートPCに備わる機種があり、その場合はドックと電源も合わせて用意することになります。
どの端子も無い機種で安く済ませたいなら、ゲーム側の解像度やグラフィック設定を下げるほうが費用をかけずに済みます。機材を買い足さずに試せるため、最初の一手として据えやすい方法です。
2つ目の条件は、必要な機材の数です。eGPUはケースとグラフィックボードの2点、OCuLink構成ではさらに電源が要ります。安く済ませたいという目的に対して、買う物が1点増えるたびに合計は積み上がります。
デスクトップPCなら、空いているPCI Expressスロットにグラフィックボードを挿すだけで完結します。グラボ後付けという同じ言葉でも、ノートとデスクトップでは必要な機材の数がそもそも違います。
そのため、端子が1つも無い機種に対して、先にグラフィックボードだけ買っておくという進め方は取れません。ボードは単体では動かず、ケースかドックと組み合わせて初めてノートPCにつながります。
帯域の意味も1つ押さえておきます。40Gbpsや64Gbpsは、デスクトップのPCI Express x16スロットより狭い接続です。同じグラフィックボードでも、デスクトップに挿したときと同じ条件では動きません。
eGPUケースに載せるグラフィックボードの候補3枚
端子があると分かった人が次に決めるのは、eGPUケースへ載せるボードです。安く済ませたい場合でも、映像用のメモリ容量だけは用途に合わせて選び分けることになるため、ここでは容量を軸に絞りました。
今回確認したグラフィックボードの商品ページは8件で、メモリ容量の表記は8GBが5件、12GBが1件、6GBが1件、容量の記載がないものが1件でした。商品ページ1件を1件として数え、同じモデルの色違いは別の商品ページとして1件ずつ数えています。
容量は商品名のなかの独立した表記だけを数え、型番の一部に含まれる数字は容量表記として数えていません。ここから容量の表記がある商品ページに絞り、6GB・8GB・12GBを1枚ずつ選びました。
GIGABYTE GV-N3050WF2OCV2-6GD(GIGABYTE)
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NVIDIA RTX3050を搭載し、GDDR6のメモリを6GB備えるグラフィックボードです。型番はGV-N3050WF2OCV2-6GDで、国内正規代理店品として扱われています。容量の表記がはっきりしているため、eGPUケースに載せる1枚として容量から判断できます。
6GBは、この記事で挙げた8GBの4060や12GBの3060より小さい容量です。高い解像度で映像設定を上げて遊びたい人や、映像用のメモリを多く使う用途には向きません。軽めのタイトルに絞って始める人に合う枠です。
基板の長さ・重量・消費電力・補助電源コネクタの要否は商品ページに記載がないため、手持ちのeGPUケースに収まるかどうかは製品ごとの確認が必要です。記載が無いことは、それらが不要だという意味ではありません。
主要スペック:GPU=NVIDIA RTX3050/メモリ=GDDR6 6GB/型番=GV-N3050WF2OCV2-6GD/ブランド=GIGABYTE/取り扱い=国内正規代理店品/基板の長さ・重量=記載なし/消費電力=記載なし/補助電源コネクタ=記載なし
MSI GeForce RTX 4060 VENTUS 2X BLACK 8G OC(MSI)
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GeForce RTX 4060を搭載し、8GBのメモリを備えます。型番はVD8560で、商品ページの色表記はBLACK、冷却部の表記はVENTUS 2X、動作クロックはOC表記です。3枚のなかではRTX 40シリーズにあたります。
メモリ容量は12GBの3060より小さいため、映像用のメモリを多く使う用途には向きません。商品ページの色はBLACKのみで、周辺機器を白系でそろえたい人には選択肢がありません。
手持ちのeGPUケースに収まるかは、ケース側が対応する基板の長さと実物の寸法を照らし合わせて確認してください。消費電力とメモリの規格も、同じくメーカーの製品ページで確認できます。
主要スペック:GPU=GeForce RTX 4060/メモリ容量=8GB/シリーズ表記=VENTUS 2X BLACK OC/型番=VD8560/ブランド=MSI/メモリ規格=記載なし/基板の長さ・重量=記載なし/消費電力=記載なし/補助電源コネクタ=記載なし
GIGABYTE GV-N3060WF2OC-12GD(GIGABYTE)
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GeForce RTX3060を搭載し、GDDR6のメモリを12GB備えます。型番はGV-N3060WF2OC-12GDで、国内正規代理店の取り扱いです。3枚のうち、メモリ容量の表記が12GBなのはこの1枚です。
RTX 30シリーズにあたるため、より新しい世代のGPUを選びたい人には4060のほうが合います。世代の新しさを重視する人の候補からは外れる1枚です。
補助電源コネクタの要否と基板の長さ、消費電力は商品ページに表記がないため、eGPUケースへ収まるかどうかはここでは判断できません。
主要スペック:GPU=GeForce RTX3060/メモリ=GDDR6 12GB/型番=GV-N3060WF2OC-12GD/ブランド=GIGABYTE/取り扱い=国内正規代理店/基板の長さ・重量=記載なし/消費電力=記載なし/補助電源コネクタ=記載なし
まとめ|条件別に1枚を選ぶ

MXMスロットを備えた一部の機種を除いて、ノートPCの内蔵グラボは載せ替えられません。外付けのeGPUはThunderbolt・USB4・OCuLinkのいずれかの端子と、機種側の対応が前提です。使える場合でも、ケースとボードの2点、OCuLink構成では電源を加えた機材が要ります。
そのうえで、eGPUケースへ載せる1枚は条件で決まります。映像用のメモリ容量を優先するならGIGABYTE GV-N3060WF2OC-12GD(GDDR6 12GB)です。
新しい世代のGPUを選びたいならMSI GeForce RTX 4060 VENTUS 2X BLACK 8G OC(8GB)、軽めのゲームに絞って始めるならGIGABYTE GV-N3050WF2OCV2-6GD(GDDR6 6GB)が候補になります。
端子が1つも無い機種は、グラフィック設定の見直しから試してください。機材を買い足さずに変えられる範囲がまだ残っています。
この記事はGGplay編集部が、各グラフィックボードの商品ページと、Thunderbolt・USB4の公表仕様、およびPCI Expressの公表値をもとにした帯域を照合して作成しました。編集方針はGGplay編集部についてをご覧ください。
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