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ゲーミングPCの雷対策としてできることは大きく7通りあり、在宅か留守かで選ぶものが変わります。つないだままにしておくのが雷ガード(サージ防護)付き電源タップとUPS、雷が鳴ったときに人が操作するのがコンセントを抜く方法です。
一般の低電圧機器の耐電圧は800〜6000V程度で、半導体回路は数10Vです(出典:音羽電機工業「雷サージとは」)。ゲーミングPCは半導体の集まりですから、雷が近づいた日にとる行動と、普段からつないだままにしておく備えを、分けて用意する必要があります。
そこでこの記事は、7つの方式と公表値を先に1枚の表で出します。以降の見出しは、その表の行を1つずつ読み解いていく構成です。並び順の根拠も、数値を確保できなかった行も、そのまま開示します。
📖 目次(タップで開閉)
- 1. ゲーミングPCの雷サージ対策7方式 比較表|公表値ごと1枚で出す
- 2. 雷ガードタップとUPSは「どの数値」を見るか|7項目の早見表
- 3. 比較表の1行目を読む|「コンセントを抜く」が効く場面と効かない場面
- 4. 比較表の2〜3行目を読む|雷ガード付き電源タップで見る3点とアース
- 5. 比較表の4〜5行目を読む|UPSを足すべきゲーミングPCの条件
- 6. 比較表の6〜7行目を読む|LAN・光回線と分電盤側の対策
- 7. 落雷で壊れた後に確認すること|メーカー保証と火災保険の境目
- 8. ゲーミングPCの雷サージ対策7方式を比較で購入前によく聞かれること
- 9. まとめ|生活パターンで対策を1つ決める
- 10. 関連記事
ゲーミングPCの雷サージ対策7方式 比較表|公表値ごと1枚で出す

並び順は効果の強い順ではありません。対策を入れる位置が、壁のコンセントと機器の間(電源線)→LAN・光回線の経路(通信線)→分電盤(建物への引き込み側)と、機器側から建物側へ移る順に並べ、そのまとまりの中では導入の負担が軽い順にしています。
5列目の「公表値の例(出典)」には、メーカーが公表している値を出典とセットで書きました。公表資料で数値を確認できなかった行は、推測で埋めずにその旨を書いています。
| 対策の方法 | 配線上のどこに入れるか | 留守・就寝中の扱い | 停電時に作業を守れるか | 公表値の例(出典) | 導入の手間 | 向かない条件 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1. 雷が鳴ったらコンセントを抜く | 壁のコンセント(抜いた機器の電源線を断つ) | その都度抜く作業が必要(人が操作したときに限る) | 守れない | 公表値はない(買う機器がないため) | その都度抜く作業 | 留守や就寝中が多い人/PCを常時動かしたい人 |
| 2. 雷ガード(サージ防護)付き電源タップ | 壁のコンセントと機器の間(電源線) | つないだままでよい | 守れない | 使用年数の目安3〜5年(出典:エレコム公式のニュースレター) | タップに差し替える | LAN・光回線の経路にも対策を入れたい人 |
| 3. アース端子付きタップ+アース接続 | 壁のコンセントと機器の間+壁側のアース端子(電源線) | つないだままでよい | 守れない | 使用年数の目安3〜5年(出典:エレコム公式のニュースレター) | 壁側のアース端子が必要 | 部屋にアース端子がない人/工事の許可が取れない人 |
| 4. UPS(常時商用給電・ラインインタラクティブ) | 壁のコンセントと機器の間(電源線) | つないだままでよい | 守れる | バッテリ運転への切替り時に最大10msecの瞬断(出典:オムロン公式のUPS FAQ) | 設置とバッテリーの管理 | ノート型で内蔵バッテリーがある人/瞬断を許容できない機器を使う人 |
| 5. UPS(常時インバータ給電) | 壁のコンセントと機器の間(電源線) | つないだままでよい | 守れる | 切替時の瞬断なし・ノイズ除去と電圧調整を常時実施(出典:オムロン公式のUPS FAQ) | 設置とバッテリーの管理 | 設置スペースと重量を確保できない人/停電対策までは要らない人 |
| 6. 通信線側の対策(雷が近いときLANケーブルを外す/通信線用の保護機器) | LAN・光回線の経路(通信線) | 外す運用はその都度の作業が必要/保護機器は挟んだままになる | 守れない | 公表資料で確認できない | 外す運用は作業のみ/機器は設置が必要 | 対戦中に回線が切れると困る人/無線接続のみの人には不要 |
| 7. 分電盤に設置する保護機器 | 分電盤(建物への引き込み側) | 設置したままになる | 守れない | 公表資料で確認できない | 電気工事(有資格者の作業) | 賃貸などで工事の許可が取れない人 |
この表の読み方は3つあります。
①その都度の作業が必要な行(1行目と、6行目のうちLANケーブルを外す運用)と、つないだままにしておく行(2〜5行目と7行目)を、まず分けて考えます。生活パターンで選べるのは、この分かれ目です。
②停電時に作業を守れるのは4行目と5行目の2行です。ほかの5行は、停電時の欄が「守れない」になっています。ゲームや配信の途中で電源が落ちること自体を避けたいなら、見る行が絞られます。
③公表値の例が入っているのは2〜5行目の4行です。6行目と7行目は、今回参照した公表資料で数値を確認できていないため、この2行を数値で比べません。数値のない行を「効かない行」と読み替えないでください。
ここから先は本体そのものではなく、本体を置いたあとの環境の話になります。一台を決める段階の人は、価格帯別の狙い目と選び方をまとめた記事のほうが先に役立ちます。
在宅か留守かで選ぶ行が変わる
1行目のコンセントを抜く方法は、人が操作したときに働きます。在宅時間が長く、雷の音で気づける生活なら、この行を軸にできます。
一方、平日の日中は家を空ける、夜はPCを起動したまま就寝する、といった時間帯には、抜く作業そのものが発生しません。この時間帯を埋めるのが、つないだままにしておける2〜5行目です。
選び方はシンプルで、自分の1日のうち「抜ける時間」と「抜けない時間」の比率を出し、抜けない時間が長いほど常設側の行に重みを置きます。両方を併用しても構いません。1行目と2〜5行目は、入れる位置が同じでも働くタイミングが違うからです。
電源ケーブルとLANケーブルは別の配線|表の2〜5行目と6行目は入れる位置が違う
有線でつなぐゲーミングPCには、壁のコンセントにつながる電源ケーブルと、ルーターやONUにつながるLANケーブルの2本の配線があります。比較表の2〜5行目は前者に入れる対策、6行目は後者に入れる対策です。
ここを混同すると、電源タップを買い替えたのに配線の片方は手つかず、という状態が起こります。表の2列目「配線上のどこに入れるか」を見れば、その行がどちらの配線に入るかを判別できます。
無線接続でゲームをしていて、PCにLANケーブルを挿していないなら、6行目は検討の対象から外れます。自分の机の裏で、PCから出ている線が何本あるかを数えるところから始めてください。
雷ガードタップとUPSは「どの数値」を見るか|7項目の早見表

「雷ガード付き」という表記からは、性能の大小を比べられません。メーカーが公表している数値は次の7項目です。
| 見る数値 | 公表値の例 | 出典 | 意味 | 数値の向き | 確認する場所 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 最大サージ電圧 | サンワサプライ公式=10000V(IEC61000-4-5)/12500V(JEC210/212)、エレコム公式=12500V(JEC210/212)/4500V(IEC61000-4-5) | サンワサプライ公式の雷ガードタップ仕様一覧/エレコム公式ストアの製品ページ | 想定しているサージの大きさ | 大きいほど大きなサージを想定 | メーカーの仕様表 | 規格名が違うと数字も変わる。比較は同じ規格名同士で行う |
| 制限電圧 | サンワサプライ公式=775V(50A)、650V、395V | サンワサプライ公式の雷ガードタップ仕様一覧 | 素子が働いたときに機器側へ流れる電圧 | 小さいほど機器に届く電圧が低い | メーカーの仕様表 | 公表していない製品もある(記載がないことは非搭載を意味しない) |
| バリスタ電圧 | サンワサプライ公式=470V、240V | サンワサプライ公式の雷ガードタップ仕様一覧 | 素子が働き始める電圧の目安 | 単独では優劣を決めない | メーカーの仕様表 | 制限電圧とセットで見る |
| サージ耐量 | サンワサプライ公式=5500A(2回)、4500A(1回)/2500A(2回) | サンワサプライ公式の雷ガードタップ仕様一覧 | 耐えられるサージの大きさと回数 | 大きいほど余裕がある | メーカーの仕様表 | 回数の条件が違う数値は並べて比較できない |
| 定格容量 | エレコム公式=125V・15A・1500W | エレコム公式ストアの製品ページ(125V・15A・1500W)/パナソニック公式FAQ(合計1500Wまで・15A125V) | そのタップにつないでよい合計 | 超えない範囲で使う | タップ本体の表示 | 超える使い方は発熱の原因になりやすい(パナソニック公式FAQ) |
| 使用年数の目安 | エレコム公式=3〜5年 | エレコム公式のニュースレター | タップ自体の交換の目安 | 短いほど早く入れ替える | メーカーの案内 | 被覆の破れや銅線の露出がある場合は、年数にかかわらず使用せず交換する(エレコム公式のニュースレター) |
| UPSの切替時間 | オムロン公式=最大10msec(常時商用給電・ラインインタラクティブ)/瞬断なし(常時インバータ給電) | オムロン公式のUPS FAQ | 停電時にバッテリーへ切り替わるまでの時間 | 短いほど機器が落ちにくい | メーカーの仕様表 | 運転方式の名前で決まる |
この7項目のうち、上4行は電源タップの防護性能に関する数値、5行目と6行目は使い方と交換に関する数値、7行目はUPSの数値です。買い物の前に見るのは上4行、買ったあとに効いてくるのが5〜6行目、という分け方で覚えると混乱しません。
最大サージ電圧は「規格名」を揃えて比べる|同じ製品でも数字が2つある
最大サージ電圧には、測定の基準になる規格名が付きます。エレコム公式ストアの製品ページには、同じ製品にJEC210/212基準の12500VとIEC61000-4-5基準の4500Vが併記されています。同じ製品を指す数字が、基準の違いで2つ並ぶわけです。
別のメーカーでは、サンワサプライ公式の雷ガードタップ仕様一覧がIEC61000-4-5基準で10000V、JEC210/212基準で12500Vを公表しています。ここでIEC61000-4-5基準の10000Vと、規格名を見ずに拾った12500Vを並べると、比較として成立しません。
数字を並べる前に、規格名が同じかどうかを先に確認してください。規格名が書かれていない表記は、そのままでは他社の値と突き合わせられません。
実務では、候補の製品ページを開いて最大サージ電圧の行を見つけ、括弧内の規格名をメモします。JEC210/212基準の値どうし、IEC61000-4-5基準の値どうしで縦に並べれば、大小の判断ができる形になります。片方の規格で公表している製品が混ざったときは、その製品を無理に同じ表へ入れず、定格容量や使用年数の目安など、全候補で揃う項目に判断の軸を移してください。
制限電圧が小さいほど機器側に届く電圧が低い
制限電圧は、素子が働いたときに機器側へ流れる電圧です。サンワサプライ公式の雷ガードタップ仕様一覧では、775V(50A)、650V、395Vという値を公表しています。数値が小さいほど、機器側に届く電圧が低いという読み方になります。
ただし、この項目を公表していないメーカーもあります。エレコム公式ストアの製品ページでは、制限電圧とジュール表記について商品ページに記載がありません。この場合は「性能が無い」ではなく「その数値で比較できない」と受け取ってください。
比較の実務としては、制限電圧を公表している製品同士を突き合わせ、公表がない製品は最大サージ電圧と定格容量など、揃う項目で判断します。
UPSは方式で切替時間が決まる|10msecの瞬断が許容できるか
UPSは運転方式が3つあり、停電時の切り替わり方が方式ごとに決まっています。常時商用給電方式とラインインタラクティブ方式は、バッテリ運転への切替り時に最大10msecの瞬断が発生します。常時インバータ給電方式は切替時の瞬断がなく、ノイズ除去と電圧調整を常時実施します(出典:オムロン公式のUPS FAQ)。
ラインインタラクティブ方式には、AVR(電圧安定化)機能が加わります。3方式の違いは、この切替時間と機能の差として公表されています。
判断の基準は、10msecの瞬断で落ちて困る機器があるかどうかです。困る機器があるなら常時インバータ給電方式、そうでなければ他の2方式が候補に入ります。
比較表の1行目を読む|「コンセントを抜く」が効く場面と効かない場面

電源ケーブルが壁に挿さったままの状態では、電源線を伝う経路が残ります。シャットダウンして画面が消えていても、この経路は変わりません。プラグを抜けば、電源線を伝う経路そのものを断てます。
ただし、これはあらゆる被害を防げると言い切れるものではありません。比較表の1行目を見ると、停電時に作業を守れる欄は「守れない」ですし、留守・就寝中の扱いは「その都度抜く作業が必要」です。できることと、できないことがはっきり分かれている行だと理解して使ってください。
抜けるのは在宅時に限られる|留守と就寝中は表の2〜5行目に任せる
この方法が働くのは、人が家にいて、雷に気づいて、実際に手を動かしたときです。仕事や学校で家を空けている時間、眠っている時間には作業が発生しません。
夏場の夕立のように、外出中に急に雷雲が近づく状況では、抜きに帰ることもできません。ここを埋めるのが、つないだままにしておける比較表の2〜5行目です。1行目と併用する前提で組み立てると、時間帯の穴が小さくなります。
抜く順番と、抜き忘れやすいケーブル|配線整理のついでにやる
抜く対象は、PC本体・モニター・ルーターやONU・周辺機器の電源です。加えてLANケーブルも、PCとルーターをつなぐ経路として残ります。電源側を抜いても、有線LANが挿さったままなら配線が1本残っている状態です。
順番は、作業中のデータを保存してシャットダウンし、そのうえで壁側のプラグを抜く流れにします。動作中の機器から急にプラグを抜く操作は、保存前のデータを失う原因になりやすい進め方です。
配線整理のついでに、タップごと壁から抜ける形にしておくと作業が短くなります。机の裏で個別に4本も5本も抜く形だと、雷が鳴ってからでは間に合いません。抜く先を1か所にまとめておくのが、この行を現実的に運用するコツです。
比較表の2〜3行目を読む|雷ガード付き電源タップで見る3点とアース

比較表の2行目と3行目は、どちらも壁のコンセントと機器の間に入れる対策です。違いは、3行目が壁側のアース端子を使う点にあります。仕組みとしては、バリスタ素子が一定以上の電圧を吸収し、制限された低い電圧のみを流します(出典:サンワサプライ公式「雷ガード」)。
製品を見るときの数値は、早見表の上4項目、つまり最大サージ電圧・制限電圧・バリスタ電圧・サージ耐量です。ここに定格容量と使用年数の目安を足すと、選ぶときと使い続けるときの両方が揃います。
合計1500W・15A(アンペア)の上限とタコ足配線
電源タップには定格の表示があります。エレコム公式ストアの製品ページでは125V・15A・1500Wを公表しており、パナソニック公式FAQでも「合計1500Wまで」「15A125V」の表示がある延長コードを、壁のコンセントに単独で使う案内が出ています。
この15A(アンペア)と1500Wは、そのタップにつないでよい機器の合計です。ゲーミングPCの周りは、本体・モニター・ルーター・スピーカー・充電器と機器が集まりやすく、合計が上限に近づきます。定格容量を超える使い方は、異常発熱の原因になりやすい要素です(パナソニック公式FAQ)。
タコ足配線を避けるには、タップからさらにタップを伸ばす形をやめ、消費電力の大きい機器を別の壁コンセントへ振り分けます。合計を計算するときは、各機器の表示ワット数を足し合わせてください。
アース線をつなげるか|アース端子付きタップの意味
アース端子付きのモデルは、素子で吸収すると同時にアースへ逃がすバイパス回路を持ちます(出典:サンワサプライ公式「雷ガード」)。この経路を足せるかどうかが、比較表の2行目と3行目を分ける条件です。
前提として、壁側にアース端子が必要です。アース線をつなぐ先が部屋に無い場合、3行目は選べません。比較表の3行目の「向かない条件」に、部屋にアース端子がない人と書いてあるのはこのためです。
アース端子の増設は電気工事にあたり、有資格者の作業です。賃貸では許可の確認が要ります。可否や費用は建物と契約により異なるため、管理会社や工事店に確認してください。
使用年数の目安は3〜5年|交換の判断をどこで見るか
電源タップの使用年数の目安は3〜5年です(出典:エレコム公式のニュースレター)。買ったまま10年使い続ける前提の機器ではない、と考えておくと管理しやすくなります。
加えて、被覆の破れや銅線の露出がある場合は、年数にかかわらず使用せず交換してください(出典:エレコム公式のニュースレター)。年数の目安と、状態を見ての判断は別の基準です。
動作を示すランプが付いた製品では、その表示で状態を確認できます。ランプの有無や意味は製品ごとに違うため、購入時に取扱説明書の該当箇所を読んでおくと、後から迷いません。
この方式が向かない条件
この方式は、LAN・光回線の経路には入りません。比較表の6行目とは入れる位置が違うため、有線でゲームをしている環境では、タップを替えても配線の片方が残ります。
壁にアース端子がない部屋では、アース経路を足せません。3行目を選べず、2行目までの運用になります。
製品によっては制限電圧を公表しておらず、数値で比較できません。カタログの数字を並べて決めたい人にとっては、判断材料が揃わない場面が出ます。
なお、口数やコード長といった製品選びの実務は、電源タップを主役にした別記事のほうが詳しく扱っています。方式が決まって具体的な製品を探す段階になったら、そちらを参照してください。
比較表の4〜5行目を読む|UPSを足すべきゲーミングPCの条件

比較表の4行目と5行目は、停電時に作業を守れる欄が「守れる」になっている2行です。ここが他の5行との違いになります。配信中や制作中に電源が落ちると困る使い方なら、この2行が検討対象に入ります。
選ぶ順番は、まず運転方式を決め、次に容量を決める流れです。方式は早見表の7行目、容量は接続する機器の合計から求めます。順番を逆にすると、容量は足りているのに切替時間が用途に合わない、という組み合わせになりやすいので注意してください。
電源ユニットが何ワットかを確認する方法|UPSの容量はここから決まる
UPSの容量は、つなぐ機器の合計から決まります。ゲーミングPCの場合、合計の中心になるのが本体です。そこで最初に、電源ユニットが何ワットかを確認します。
確認先は3か所あります。本体側面や背面の表示、電源ユニット本体に貼られたラベル、そして購入元の仕様表です。デスクトップ型なら、背面のファンの近くに出力の表示があります。
電源ユニットが何ワットかが分かったら、モニターやルーターなど同時に守りたい機器の消費電力を足し、その合計を上回る容量のUPSを候補にします。本体の出力から容量を決めてしまうと、停電時にモニターが落ちて操作できない、という状態になりやすいです。
掲載中の21件の商品名を数えると、出力が書かれていたのは4件
2026年9月時点で、当メディアがゲーミングPCとして掲載している21件について、その商品名の表記を1件ずつ読んで数えました。商品ページ単位で1件ずつ数え、同じシリーズの構成違いは別の1件として数えています。21件の内訳にはノート型1件とミニPC型1件を含みます。数えた対象は商品名の表記で、仕様欄までは見ていません。
結果は、商品名に電源ユニットの出力(W)が書かれていたのは4件でした。内訳は550Wが2件、650Wが2件です。残る17件は、商品名を読んでも出力が分かりません。
つまり、通販の一覧を眺めている段階では、UPSの容量を見積もる材料が揃わない場合が多いということです。本体側の表示か、購入元の仕様表を開いて確認する手順を、UPSを検討する前に挟んでください。
UPSが向かない条件
ノート型は内蔵バッテリーを持つため、停電しても即座に電源が落ちる状態になりにくい構成です。停電対策としてのUPSの必要度は、デスクトップ型より下がります。
設置スペースと重量を確保できない環境も、向かない条件です。比較表の5行目の「向かない条件」に書いたとおり、置き場所を先に決められないなら候補から外れます。
必要なのが停電対策ではなくゲーミングPCの雷対策に限られる場合も、この2行から入る必要はありません。比較表の2〜3行目のほうが、導入の手間の欄が軽くなっています。
比較表の6〜7行目を読む|LAN・光回線と分電盤側の対策

この2行は、公表値の例の欄が「公表資料で確認できない」になっている行です。数値で比べる読み方ができないため、ここでは配線上の位置と運用の形を整理します。
有線LANでつなぐゲーミングPCは配線が2本ある
机の裏を見ると、PCから壁のコンセントへ向かう電源ケーブルと、ルーターやONUへ向かうLANケーブルが出ています。比較表の2〜5行目が前者に入る対策、6行目が後者に入る対策です。
6行目の選択肢は2つあります。雷が近いときにLANケーブルを外す運用と、通信線用の保護機器を挟む方法です。前者は費用がかからない代わりに、その都度の作業が必要になります。
外している間はオンライン対戦や配信ができません。試合の途中で回線が切れる不都合があるため、対戦を続けたい時間帯とは相性が悪い運用です。なお、通信線用の保護機器の数値や交換時期は、今回参照した公表資料では確認できていません。
分電盤に付ける保護機器は工事が前提
7行目は、家全体の引き込み側にあたる分電盤に設置する方式です。一度付ければ設置したままになり、その都度の作業は発生しません。
一方で、設置は電気工事にあたり、有資格者の作業になります。賃貸では許可が要りますし、可否や費用は建物の状況と契約により異なります。判断は、管理会社と工事店への確認が先です。
この行についても、仕様値や交換時期は今回参照した公表資料では確認できていません。数値で他の行と比べる材料は揃わない、という前提で読んでください。
落雷で壊れた後に確認すること|メーカー保証と火災保険の境目

落雷による家財の損害は、火災保険で補償の対象になる場合があります。パソコンのような家財が含まれる一方、データやソフトウェアなどの無体物は対象外の扱いです(出典:ソニー損保「パソコンの損害は火災保険で補償される?」/損保ジャパン「火災保険の自然災害ガイド 落雷による損害」)。
対象になる機器の範囲や免責の条件は契約により異なります。加入している保険会社と代理店に、契約内容を確認してください。メーカー保証の適用可否も、保証書の条件によって変わります。
実務として先にやることは、記録を残すことです。壊れた機器の外観と設置状況を写真に撮り、落雷があった日時と、停電や近所での被害の有無をメモしておきます。修理見積書や購入時のレシートも、保管しておくと請求時の確認がスムーズです。
ここまでが環境側の話です。故障をきっかけに買い替えを考える段階なら、本体側の選び方をまとめた関連記事もあわせて読んでみてください。
ゲーミングPCの雷サージ対策7方式を比較で購入前によく聞かれること

雷が鳴ったら電源を切れば足りる?
シャットダウンしても、電源ケーブルが壁に挿さったままなら電源線を伝う経路が残ります。比較表の1行目のとおり、経路を断つ操作はプラグを抜くところまでです。ただしこの行は、人が操作したときに働きます。留守や就寝中は作業そのものが発生しないため、その時間帯はつないだままにしておける2〜5行目で埋める組み立てになります。在宅時は1行目、不在時は常設側、という併用が現実的です。電源を切る操作は、この組み立ての入口にあたります。
雷ガード付きの電源タップを使えば他の対策は不要?
比較表の2〜3行目は、壁のコンセントと機器の間に入れる対策です。LAN・光回線の経路に入る6行目とは、配線上の位置が違います。有線でゲームをしているなら、電源ケーブルとLANケーブルの2本があり、タップを替えても後者は手つかずのままです。また2〜3行目は停電時の欄が「守れない」ですから、停電で作業が止まると困る使い方なら4〜5行目を足す判断になります。表の2列目で入れる位置を確かめてから決めてください。
ゲーミングPCにアース線は必要?
アース端子付きのモデルは、素子で吸収すると同時にアースへ逃がすバイパス回路を持ちます(出典:サンワサプライ公式「雷ガード」)。この経路を足せるかどうかが、比較表の2行目と3行目の分かれ目です。前提として、壁側にアース端子が必要になります。アース線をつなぐ先が部屋に無ければ3行目は選べず、2行目までの運用になります。端子の増設は電気工事にあたり、有資格者の作業です。賃貸なら管理会社への確認が先になります。
雷ガード付きタップは何年で交換する?
電源タップの使用年数の目安は3〜5年です(出典:エレコム公式のニュースレター)。加えて、被覆の破れや銅線の露出がある場合は、年数にかかわらず使用せず交換してください(同)。年数の目安と、状態を見ての判断は別の基準として持っておくと迷いません。動作を示すランプが付いた製品では、その表示で状態を確認できます。なお、UPSや通信線用の保護機器の交換時期は、今回参照した公表資料では確認できていないため、メーカーの案内に従ってください。
UPSと雷ガード付きタップは併用できる?
比較表を見ると、2〜5行目はいずれも壁のコンセントと機器の間に入る対策で、留守・就寝中もつないだままにしておけます。役割は重なりません。停電時に作業を守れるのは4行目と5行目の2行で、2〜3行目の欄は「守れない」です。逆に導入の手間は、タップに差し替える2行目のほうが軽くなっています。停電で困る度合いと、置き場所の余裕から組み合わせを決めてください。併用する場合は、どちらを壁側に置くかを取扱説明書で確認します。
ゲーミングPCを買ったらやることのうち、雷対策で最初にやることは?
買ったらやることの中で、雷対策として最初にやることは配線の把握です。机の裏で、PCから出ている電源ケーブルとLANケーブルの本数を数えます。次に、タップの定格表示(125V・15A・1500Wなど)を読み、つないだ機器の合計が上限を超えていないか確かめます。ここまで済ませてから、比較表の1行目を軸にするか、2〜5行目を常設するかを、在宅時間の長さで決める流れになります。配線の把握は、後の判断すべての土台になります。
まとめ|生活パターンで対策を1つ決める

ここまで7方式の比較表と、7項目の数値の早見表を読んできました。最後は生活パターン別に1つずつ指名します。根拠は比較表の値です。
在宅時間が長く、雷が鳴ったらその場で抜ける人は、比較表1行目のコンセントを抜く運用を軸にします。買う機器がなく、その都度の作業で経路を断てる行です。
留守や就寝中も挿しっぱなしにするなら、常時効く雷ガード(サージ防護)付き電源タップを常設の備えにします。留守・就寝中の扱いが「つないだままでよい」で、導入の手間の欄も「タップに差し替える」の行です。
配信や制作の途中で電源が落ちると困るなら、切替時の瞬断がない常時インバータ給電方式のUPSを足します。停電時に作業を守れる4〜5行目のうち、瞬断の欄が「なし」の行です。
ゲーミングPCの雷対策は積み上げで、1つの方式で全部をまかなえるものではありません。抜ける時間は1行目、抜けない時間は常設側、と時間帯で分担させる形が、7方式を並べたうえでの現実的な組み立てです。
この記事はGGplay編集部が、各メーカーの公式資料に当たって数値と出典を1件ずつ突き合わせて作成しました。公表資料で確認できなかった項目は、その旨を明記しています。編集方針は運営者情報(https://ggplay.jp/about-ggplay/)をご覧ください。
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