電源・冷却

ゲーミングPCのグリス塗り替え手順と頻度の目安|CPU温度が下がる正しいやり方

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ゲーミングPCのCPU温度が最近やけに高い気がします。グリスの塗り替えって本当に効果があるんでしょうか?

はい、グリスの劣化は温度上昇の主な原因のひとつです。正しい手順で塗り替えるだけで、高負荷時の温度が数℃〜10℃以上下がるケースもあります。初めてでも手順を守れば難しくありませんよ。

ゲーミングPCは長時間の高負荷ゲームプレイを繰り返すうちに、CPU上のグリス(熱伝導グリス・サーマルコンパウンド)が徐々に劣化・乾燥します。グリスが劣化するとCPUとクーラーの間に熱が伝わりにくくなり、温度が上昇してパフォーマンス低下やサーマルスロットリング(自動クロックダウン)が起きやすくなります

この記事では、ゲーミングPCのグリス塗り替えの目的・必要な道具・手順・頻度の目安を、初めての方にもわかりやすく解説します。あわせてCPUクーラー交換時にも役立つ関連製品を後段でご紹介します。

📖 目次(タップで開閉)

グリス塗り替えが必要なサインと効果

グリス塗り替えの効果は環境や使用頻度によって異なりますが、次のような状況が重なっているときは塗り替えを検討する価値があります。

1CPU温度が以前より高くなった

ゲーム中や高負荷作業時にCPU温度が以前より明らかに高くなった場合は要注意です。80〜90℃を超えるケースが増えてきたら、グリスの劣化が一因の可能性があります。HWiNFO64やHWMonitorなどのフリーソフトで温度をモニタリングして確認しましょう。

2購入・組み立てから2〜3年以上経過している

グリスは時間が経つと乾燥・分離が進むため、一般的には2〜3年を目安に塗り替えが推奨されています。ゲーミングPCのように連続稼働が多い環境ではさらに早まることがあります。長期間手つかずならまず確認してみましょう。

3CPUクーラーを取り外した・交換した

CPUクーラーを一度取り外したら、必ずグリスを塗り直す必要があります。クーラーを外すと既存のグリスがひびいたり空気が入ったりして、再装着しても密着性が大きく低下します。クーラー交換のついでに新しいグリスに塗り替えましょう。

4ファンが以前より長く・大きく回っている

CPUが熱くなれば冷却ファンはより高速・長時間で回ろうとします。静音だったPCがうるさくなったと感じたら、温度上昇を疑う一つのサインです。ファン清掃とあわせてグリスの状態を確認してみましょう。

グリス塗り替えに必要な道具

グリス塗り替えにはいくつかの道具が必要です。事前に揃えてから作業を始めましょう。

用意するもの
  • サーマルグリス(熱伝導グリス):定番はMX-4(ARCTIC)やThermal Grizzly Kryonautなど。Amazonで入手できます。
  • 無水エタノール(または専用クリーナー):古いグリスの拭き取りに使います。
  • 綿棒・コーヒーフィルター・キムワイプ:繊維が落ちにくいキムワイプや固いコーヒーフィルターがきれいに拭けます。
  • プラスドライバー:CPUクーラーの取り外しに使います。マザーボード対応のサイズを確認してください。
  • 静電気防止グローブまたはアース:作業中の静電気によるパーツ損傷を防ぎます。
注意点
  • PCの電源を完全に落とし、コンセントを抜いてから作業してください。
  • グリスは少量で十分です。塗りすぎるとクーラーを装着したときにはみ出します。
  • 無水エタノール以外の薬品(除光液など)はパーツを傷める可能性があります。

ゲーミングPCのグリス塗り替え手順

以下の手順に沿って作業を進めてください。初めての方は各ステップをゆっくり確認しながら進めるのがおすすめです。

1PCの電源を切りコンセントを抜く

シャットダウン後、電源ケーブルを抜きます。電源ユニットの背面スイッチも切っておくと安全です。静電気が気になる場合は金属部分に触れてアースしてから作業しましょう。作業はケース横置きが安定します。

2CPUクーラーを取り外す

クーラーの固定ネジ(またはバックプレートのナット)を対角線順に少しずつ緩め、クーラーをゆっくり左右にひねりながら引き上げます。グリスが固着している場合は無理に引き剥がさず、少しずつ動かして外してください。

3古いグリスを拭き取る

CPUの表面とクーラーのベースプレート両方の古いグリスを、無水エタノールを染み込ませたキムワイプで丁寧に拭き取ります。円を描くように拭くとムラが残ります。一方向に拭いてきれいな面を使いましょう。白い残留物がなくなるまで繰り返します。乾燥してから次の工程に進んでください。

4新しいグリスを塗布する

グリスの塗り方にはいくつかの方法がありますが、「米粒一粒程度を中央に置く」方式が初心者には最もシンプルで失敗しにくい方法です。クーラーを装着したときの圧力で広がるため、事前に薄く広げる必要はありません。塗りすぎると横にはみ出してソケットを汚す原因になります。

5CPUクーラーを再装着する

クーラーを正しい向きでCPUの上に置き、対角線順に少しずつネジを締めます(片側を一気に締めるとグリスが偏ります)。全てのネジが均等に固定されていることを確認してください。

6PCを起動して温度を確認する

電源を入れ、HWiNFO64などで数分間アイドル時・負荷時の温度を確認します。塗り替え前より温度が下がっていれば成功です。直後はグリスがなじんでいないため、数回の起動後に再度確認するとより正確な数値が出ます。

グリス塗り替えの頻度の目安

グリスの種類や使用環境によって耐久性は異なりますが、一般的な目安は以下のとおりです。

頻度の目安
  • 2〜3年に1回が一般的な塗り替えサイクルとされています。
  • 毎日長時間ゲームをする高負荷環境では、1〜2年に1回を目安に確認するとよいでしょう。
  • 温度問題を感じていなくても、CPUクーラーを取り外したタイミングでは必ず塗り替えましょう
  • 液体金属グリス(Thermal Grizzly Conductonaut等)はさらに長寿命とされていますが、塗り方が難しく金属との反応に注意が必要なため、初心者は一般的なシリコングリスがおすすめです。

Web上では「グリスを塗り替えたらアイドル時5℃・高負荷時10℃以上下がった」という声が多く見られます。ただし効果は元のグリスの状態やクーラーの密着度によって差があり、全員が同じ改善を得られるわけではありません。

グリス交換時にあわせて検討したいCPUクーラー

グリスの塗り替えはコスト最小で温度を改善できる方法ですが、クーラー自体が古くなっていたり、CPUのTDPに対して冷却能力が不足している場合はクーラーごと交換するほうが効果的です。以下では当メディアが信頼性の高いと評価するモデルをご紹介します。

▶ あわせて読みたい:ゲーミングPCのファン・冷却おすすめ10選|空冷・水冷タイプ別

第1位:SCYTHE 虎徹 MARK4(SCYTHE)

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国内で高い支持を集める定番の空冷CPUクーラーです。サイドフロー型のシンプルな設計ながら冷却性能が高く、コストパフォーマンスに優れた選択肢として評判です。グリスの塗り替えとあわせてクーラー自体を更新したい方の最初の選択肢として多く選ばれています。メモリへの干渉も少ないとされており、多くのケースに対応します。

メリット
  • 国内での実績が豊富で信頼性が高い
  • サイドフロー型で取り付けが比較的簡単
  • メモリスロットへの干渉が少ない設計
  • コストパフォーマンスが高く手を出しやすい価格帯
注意点
  • 大型ミドルタワー以外では高さ制限に注意
  • 最高峰の空冷クーラーと比べると冷却能力には限界がある

主要スペック

タイプ サイドフロー空冷
ファン径 120mm
高さ 154mm(公表値)
TDP対応 目安150〜200W程度

第2位:SCYTHE MUGEN6 BLACK EDITION(SCYTHE)

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虎徹シリーズより一段上の空冷クーラーを求める方に適したモデルです。デュアルファン構成により高負荷時の冷却能力が高く、ゲーミングPCの高性能CPUにも対応できる余裕のある冷却力が評判です。ブラックエディションは視覚的にもまとまりのある仕上がりとされています。

メリット
  • デュアルファンで冷却能力が高い
  • 高TDPのCPUにも余裕をもって対応できる
  • ブラック仕上げでケース内の見た目が整いやすい
注意点
  • ボリュームが大きいためケースのクリアランスを要確認
  • 虎徹MARK4より価格が高め

主要スペック

タイプ デュアルファン空冷
ファン径 120mm×2
高さ 158mm(公表値)

第3位:CoolerMaster Hyper 212 Spectrum ARGB(CoolerMaster)

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世界的に人気の高いCoolerMasterの定番クーラーにARGBを加えたモデルです。ライティングを楽しみながら十分な冷却性能を得たい方に向いているとされます。コスト面でも手を出しやすい価格帯で、初めてのクーラー交換としても選ばれやすい一台です。

メリット
  • ARGBでケース内を彩れる
  • 世界的に評価が高い定番シリーズ
  • 価格と冷却性能のバランスがよい
注意点
  • ARGBを活かすにはマザーボードのARGBヘッダーが必要
  • サイドフロー型のため背の高いメモリとの干渉に注意

主要スペック

タイプ サイドフロー空冷ARGB
ファン径 120mm
高さ 158.8mm(公表値)

第4位:NZXT Kraken Core 240 RGB(NZXT)

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空冷よりさらに高い冷却性能を求めるなら簡易水冷という選択肢があります。NZXTのKrakenシリーズは見た目と冷却力を両立したモデルとして評判です。高負荷ゲーミングPCで長時間プレイを続けてもCPU温度を安定させたい方におすすめです。

メリット
  • 簡易水冷で空冷を上回る冷却能力
  • RGBでシステムを美しく演出できる
  • NZXTブランドの信頼性が高い
注意点
  • ラジエーター取り付けスペースが必要でケースを選ぶ
  • 空冷よりセットアップが手間
  • 水漏れリスクはゼロではない(信頼性の高いメーカーでも)

主要スペック

タイプ 簡易水冷AIO
ラジエーターサイズ 240mm
ファン 120mm×2

第5位:ARCTIC Liquid Freezer III Pro 240(ARCTIC)

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冷却性能重視で選ぶなら、ARCTICの簡易水冷は高い熱冷却能力で評判の選択肢です。コストパフォーマンスと冷却力を高い次元で両立しているモデルとして紹介されることが多く、ゲーミングPCのCPU冷却を本格的に強化したい方から支持されています。

メリット
  • 冷却性能が高く評価されている
  • 価格帯に対して冷却力のコスパがよい
  • 静音性も評価されやすい設計
注意点
  • 240mmラジエーターに対応したケースが必要
  • 簡易水冷全般に言えるが、設置時に水平方向に注意が必要

主要スペック

タイプ 簡易水冷AIO
ラジエーターサイズ 240mm
ファン 120mm×2

ゲーミングPCのグリス塗り替え関連おすすめ比較表まとめ

製品名/ブランド タイプ ファン構成 こんな人向け
SCYTHE 虎徹 MARK4 空冷サイドフロー 120mm×1 コスパ重視・定番から始めたい
SCYTHE MUGEN6 BLACK EDITION 空冷デュアルファン 120mm×2 空冷でより冷却力を上げたい
CoolerMaster Hyper 212 Spectrum ARGB 空冷サイドフロー 120mm×1 ARGBでケース内を彩りたい
NZXT Kraken Core 240 RGB 簡易水冷AIO 120mm×2(240mm) 見た目と冷却力を両立したい
ARCTIC Liquid Freezer III Pro 240 簡易水冷AIO 120mm×2(240mm) 冷却性能最優先・コスパ重視

よくある質問(FAQ)

Q. グリスは何を使えばいいですか?

A. 入門向けとして広く使われているのはARCTICのMX-4などのシリコングリスです。塗りやすく扱いやすいため、初めての方に向いているとされます。高性能を求める方はThermal Grizzly Kryonautなども選択肢になりますが、最初はシリコングリスで十分な改善が期待できる場合が多いです。

Q. グリスをCPUだけに塗るの? GPUにも必要?

A. 通常の塗り替えはCPUとCPUクーラーの間のグリスです。GPUのグリスも経年劣化しますが、GPUは分解難易度が高く保証が切れるリスクもあるため、初心者は基本的にCPUのグリス交換から始めるのがよいでしょう。GPUのグリス交換は自己責任で行う上級者向け作業です。

▶ あわせて読みたい:ゲーミングPCのグラボ人気おすすめ10選|予算・解像度別に比較

Q. BTO購入のゲーミングPCでもグリス塗り替えしていいの?

A. 技術的には可能ですが、保証期間中に内部を開けると保証が無効になる場合があります。購入先の保証規約を確認し、保証期間外または保証に影響しない場合に実施するのが安全です。

Q. グリスを塗り替えたら何日後に効果が出ますか?

A. 塗り替え直後から温度が下がることがほとんどですが、グリスが定着(なじむ)のは数回の起動後と言われています。塗り替えた翌日以降に再測定すると、より安定した温度の数値が確認できます。

Q. 塗り替えをミスしたらどうなりますか?

A. グリスを塗りすぎてもソケットにはみ出さない限りは問題になりにくいとされますが、不均一な塗布では一部の密着が弱くなり冷却ムラが出ることがあります。作業後に温度が改善しない場合はクーラーを取り外して塗り直すと解決することがあります。

Q. 自分でやるのが不安。どこかに頼めますか?

A. PCショップや家電量販店のPC修理サービスでグリス塗り替えを請け負う場合があります。費用はかかりますが、初めてで不安な方や保証を維持したい方は専門店に相談するのが確実です。BTOメーカーに問い合わせてメンテナンスサービスを確認するのも一つの方法です。

まとめ

  • グリス塗り替えはCPU温度を下げる効果的なメンテナンスで、2〜3年に1回が目安
  • CPU温度が上昇した・クーラーを取り外した・組み立てから年数が経ったタイミングで検討する
  • 必要な道具はサーマルグリス・無水エタノール・キムワイプ・プラスドライバー
  • 塗り方は「米粒1粒程度を中央に置く」方式が初心者に失敗しにくい
  • クーラー自体の性能不足が原因の場合は、クーラー交換も並行して検討するとより効果的
  • BTOの保証期間中は内部作業が保証に影響する可能性があるため規約を要確認

なお、ゲーミングPCの電源や冷却まわりの総合的な情報はゲーミングPCの電源とは?必要容量の計算と選び方を解説でも詳しく解説しています。合わせてご参照ください。

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